回復整体基礎理論⑥(標準アプローチ法技術解説)

基礎理論⑥標準アプローチ法技術解説

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標準アプローチ法/仰臥位・伏臥位骨格検査解説

<目次>

<標準アプローチ法のカテゴリー>

1.標準アプローチ法実技解説/ 標準アプローチ法手順について

2.標準アプローチ法における骨格検査法/骨格検査時の注意

3.標準アプローチ法における骨格検査法/検査と観察(用語の説明)

4.標準アプローチ法における骨格検査法/姿見検査(仰臥位)

5.標準アプローチ法における骨格検査法/挙上検査(仰臥位)

6.標準アプローチ法実技解説 /骨盤検査(ASIS検査)

7.標準アプローチ法実技解説 /膝の曲がりと高さをみる(仰臥位)

8.標準アプローチ法実技解説 /膝曲げ検査、膝上げ検査

9.標準アプローチ法実技解説 /股関節転位について

10.標準アプローチ法実技解説 /伏臥位での検査


1.標準APP法実技解説

ここでは検査が終了し、身体全体と症状との原因から判断し施術方針が既に組み立てられている状態として標準APP法を手順に応じて使用していく。
これから述べる手順がもっとも確実で、効果的に身体の歪みを解消し、そして持続的に行えるという特徴を持っている。
実技を行う上でもっとも大切なことを以下に述べる。

①不調者の固有反応確認

施術する上で、その不調者に特有の拒否反応、禁忌はあるか。
検査結果、これまでの記録(回復ノート)を確実にみて再度確認する。

②時間設定を明確にする

不調者の固有反応等を考えて標準APP法の施術時間はどの程度に配分すればよいか。
痛みや不具合の程度により、どの部位に対しどの程度の時間を配分して行うべきか常に考慮して行う。

これは施術を始める前、その途中においても全く同様である。
時間配分は不調者を伏臥位、仰臥位をたとえ数分間であってもその姿勢を維持することで他の部位に影響がないかどうか推測し判断すること。

③身体連動部位の確認

症状を訴える部位以外でも、身体の他の部位において連動して動作する部位があることを念頭に置くこと。
連動して動作することにより、痛みや不具合の関連はどのようなものであるか、技法を行う前に検査結果を元に推測し判断すること。

身体の連動部位により、更に悪化する症状が推測される場合はその技法をかけることのないように注意を怠らない。
標準APP法では体幹を整えることが目的であるが、目的が先行して不調者の痛みや不具合を無視していないか最終確認をする。

④施術開始

検査終了後、伏臥位の状態からそのまま技法に入るが、伏臥位では身体全体と体幹の大きな歪みを修正することが目的となる。
この伏臥位での回復法にて、腰痛のうち前屈での痛み、身体を後方に捻じっての痛み不具合等は解消する。

⑤症状改善の経過

施術中においても、常に不調者が訴えていた症状を確認しながら進めること。
施術の効果が遅い場合は回復にある程度の時間を要する。

逆に施術効果が顕著に現れる場合は回復も速いといえる。
すなわち、施術効果が速いか遅いかでその後の診断を左右することとなり、患者への指導も変わってくる。

不調者に対し、施術後の症状軽減の経過を問診することも大切である。
施術の効果がどの程度持続したか?

その間、家庭や職場でどの程度の身体の使い方をしたのか?
痛みや不具合の程度や回復状況をしっかりと記録し、予測することが不調者の健康回復への根拠となる。

⑥施術終了後

施術の終了を判断することは、標準APP法実践者としての大きな決断である。
身体にどれだけ影響が少ない自然法則を応用した回復法であっても、施術時間が長引くほど身体に対する負担が増大する。

人間は外界の温度変化だけで風邪を患ったり、身体の不具合が発生することでも推測できる。
施術時間が適切でなければ、その効果が失われるだけでなく、その後における症状改善のための持続効果にも影響する。

したがって、実践者自身の標準APP法技術の精度や理論の理解度を考えて、不調者の身体に悪影響を与えない適切な時間で施術を終了することが重要である。
これに加え、身体に触れることをサービスと言うような間違った認識を持つことにより、回復法の無駄な延長は標準APP法実践者(施術家)としての自信と誇りの欠如の現れである。

標準APP法実践者はリラクゼーション、慰安等のサービス業ではないので、時間による施術費用を対価としてもらうものではない。
実践者はその場において、最高と思える施術を実践すればよいと言う技術者としての考え方でその対価を貰い受けると言うことである。

実践者は頭を下げて対価をもらうサービス業の部類ではなく、身体のエキスパートとしての技術者、簡単に言えば身体の専門家として自らの職業意識に自信と誇りを持ち、プロとしての自覚をもって行動をしなければならない。

(1)伏臥位回復法手順(うつぶせ)

検査が全て終了した状態は伏臥位となっている。
そのまま伏臥位の状態から技法をはじめていく。

①背骨瞬間圧回復法(解説は以下をクリック)

①背骨瞬間圧回復法(脊柱の歪み矯正)

②背面片足牽引回復法(解説は以下をクリック)

②背面片足牽引回復法(体幹の歪みを正す)

③足関節回転回復法(解説は以下をクリック)

③足関節回転回復法(足の疲労解消)

(2)仰臥位技法手順(仰向)

足関節回転回復法が終了後、仰臥位の技法となる。
仰臥位技法を行う前に、伏臥位までの技法により、相手の症状がどの程度改善されているか記録を見ながら問診をすること。

また、仰臥位検査での結果と伏臥位技法を行った上での歪みの改善結果を相手とともに確認をすること。

④腰背部筋弛緩回復法

④腰背部筋弛緩回復法(仙腸関節・股関節の矯正)

⑤上腕回転筋弛緩回復法(解説は以下をクリック)

⑤上腕回転筋弛緩回復法(四十肩・五十肩の痛み)

⑥体幹揺らし牽引回復法(解説は以下をクリック)

⑥体幹揺らし牽引回復法(腰痛・骨盤矯正)

⑦挙上揺らし牽引回復法(解説は以下をクリック)

⑦挙上揺らし牽引回復法(上半身の歪み緊張解消)

⑧頚椎筋弛緩回復法(解説は以下をクリック)

⑧頚椎筋弛緩回復法(首周辺の痛み・頸椎矯正)

⑨後頭部揺らし牽引回復法(解説は以下をクリック)

⑨後頭部揺らし牽引回復法(頚椎の可動を広げる・椎間板の劣化収縮解消)

⑩頬骨脈動調整回復法(解説は以下をクリック)

⑩頬骨脈動調整回復法(顎関節痛・顎関節矯正)

⑪側頭骨軽圧回復法(解説は以下をクリック)

⑪側頭骨軽圧回復法(頭痛・めまい)

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