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標準アプローチ法実技の実際
標準APP法における骨格検査法
仰臥位での検査
挙上検査
施術者は不調者の上方(頭の方向)に位置し、不調者に見える範囲に両腕を差し出し、両手を挙上させる。
そして、両手を挙上させ約90度の位置に肘関節部が通過すると同時に、一旦止めた後に徐々にその手を下げていく。
この時、内外に動かさないこと。
また、不調者の両手が外側に開く時はそれ以上、下がらないと判断し、そこで静止させる。
その後、その状態(両腕の位置関係)を不調者に確認させ、説明する。
具体的には、不調者の両手が見える位置に両手を差し出し、肘~手首部を支えて静かに降ろす。
無理に両腕の感覚を閉じたり、開いたりしないこと。
無理にこのようなことを行うと、痛みが発生し、身体各所の歪みの原因になることもある。
不調者の肘で受け止める。
その後相手の両腕を保持し、無理の掛からぬように手首まで施術者の手を移動させる。
■検査のポイント
・指の長さ(伸びない場合は短く、伸びる場合は長い)
・肘の長短(伸びない場合は短く、伸びる場合は長い)
・肘の高低(高い場合は硬く、低い場合は軟らかい)
両手の静止した位置で。
ア)床からの肘の高い方が硬いとみる。
無理なく両腕が静止した位置で判断する。
この場合は右側の肘を高いとみる。
例)右側の肘が硬いとみた場合
イ)両腕の伸び具合について伸びないほうを硬いとみる
無理なく両腕が静止した位置で判断する。
例)右側の腕が左より伸びない場合
この場合は右側の腕を硬いとみる
ウ)痛みや抵抗のない位置で指の長さを確認する。
例)右側の指が長い場合
無理なく両腕が静止した位置で判断する。
この場合は右側の指を長いとみる
上記の優先順位はア)、イ)、ウ)の順となる。
この挙上検査により上肢の関節の可動範囲を把握すること。
可動範囲が狭い(硬い)箇所に原因があるとも考えられるので、これらを見落
とすことなく検査を行うこと。
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標準アプローチ法/仰臥位・伏臥位骨格検査解説
<目次>
1.標準アプローチ法実技解説/ 標準アプローチ法手順について
3.標準APP法における骨格検査法/検査と観察(用語の説明)
7.標準アプローチ法実技解説 /膝の曲がりと高さをみる(仰臥位)
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