入院の経験から母性的経営の大切さを知ったのかもしれません

目次

若かりし頃の入院体験を振り返る

何年も前のこと。

整体院を開業する少し前、
原因不明の腹痛により、
入院したことがありました。

このとき、痛い思いをしましたが、
入院していたときの看護師さんたちの対応がその後に役立ちました。

不調者対応の極意?を学ばせてもらった気がします。

当時を振り返って考えてみたいと思います。

我慢できないひどい腹痛でした。
最初は原因不明ということもあり、
2週間ほど入院していました。

いろいろ調べた結果、寄生虫が原因ではないか?

ということになりましたが、実際はストレスでの体調不良だったのかもしれません。

かなり痛かった・・・

数日間、食事は一切ダメで点滴をうっていました。
なので一週間もすると体重が5~6キロ落ちてしまいました。

整体で独立するぞ!
と張り切っていた私ですが、
さすがにここまで身体を痛めると、
いろんなことが不安になってきました。

整体院を開業する直前でしたので、
退職の問題から、
借金の問題まで、いろんな問題が頭を駆け巡りました。

なので、結構気落ちしていました。

当時既に結婚していましたが、
妻は生後数ヶ月の長女の面倒をみていました。
また、そんなときに限ってマイホームの建築が始まっていました。

なので私にあまりかまっていられない(?)

看病には来てくれていましたが、
長居は出来ません。

用事が済むとすぐに帰ってしまいました。
(まあ、そんな状況だったので、諸々対応していた
妻が一番大変だったでしょうけど・・・笑)

身体が弱ると気持ちも弱くなるものなんですね。

妻が帰ると凄く心細かった。

そんなとき、不安な気持ちを聞いてくれたのが、
その病院の看護師さんたちでした。

大の男でも気弱になったときは「お母ちゃ~ん」なんですね~

身体に不具合があり、気弱になったとき、
痛みを和らげる治療も大切なんですが、

当時の私に一番必要だったのが、
自分の不安なきもちを受け止めてくれ、
共感してくれる人間だったのです。

看護師さんたちも、
いろんな方がいます。

こういう仕事はとくに、
その人の心がそのまま動作ににじみ出ているんです。

みたまま、あの看護師さんは、
どことなく感じが良い人で、
笑顔も自然だなぁ・・・

そんな方は患者の扱いも丁寧でやさしい。
患者の話をよく聞いてくれる。
不安な気持ちを理解して対応してくれる。

逆に表情が険しく、動作も無造作で乱暴な方もいます。
そんな方はやっぱり外見から感じるままの対応をします。
テキパキと業務をこなすだけで、
必要以上の会話をしない。

でも、こういう看護師さんは患者にとって恐怖なんです。

着替える際、自分の身体を乱暴に扱ったり、
点滴の針を何度も何度も刺し間違えたり、

しかも、人間味の無い対応しかしない。

こうした扱いをされると心身が弱っていると、
凄く怖いのです。

このとき感じたのは・・・

たしかに業務かもしれませんが、
患者は人間です。
人間としての扱いをするためには、
業務マニュアルの通りにやっているだけではダメなんですね。

やることはやっているんだから、
文句はないだろう!

確かにそうなんですが、
それじゃ、痛いところも益々痛くなる。

男でも女でも、
年齢に関係なく心身が弱っているときは、
母性的な扱いを求めるんですね。

私の場合も、分かりやすくいえば、

「お母ちゃ~ん、痛いよう!助けてよ!」

そういうことです。

なので優しい看護師さんは人気がある。

きついことばかりする看護師さんは、
嫌われる。

この差は仕事を越えた、

「親切心」なのだと思います。

どの看護師さんも、
患者さんの身になって看護しなさい・・・

とは学んでいるはずです。
でも、こんな差が出るのは仕事だけを考えて対応しているんじゃないと思いました。

女性らしさ、女性の尊さを凄く感じました。

整体院は心身の辛さや苦しみを受け止めてくれる拠り所

若かりし頃の入院で気が付いたこと。

それは人間は弱っているときには、
辛さや苦しみを受け止めてくれる拠り所が必要だということです。

子供や女性ばかりではなく、
大の男であっても必要なんです。

泣きべそをかいて家に帰ってくる子供と同じように、
お母さんが話を聞いてくれ、

辛いこと、苦しかったことを認めてくれる。

そんなことが大切なんだと思いました。

私達の整体院におみえになる不調のある方は、
男でも女でも、子供でも大人でも、

心身の痛みについて、100%聞く耳を持ってあげる。

目の前の人間を大人だとか、男だろとか、
そうしたしがらみを抜きに考えてみる。

患者さんの立場になって考えてみる。

慢性的な身体の不具合に苦しむ方は、
毎日そのことを家族に話します。

家族は心配してはいますが、
毎日となると、慣れてしまうといいますか、

場合によっては「また言っている・・・」
とストレスを感じることもあります。

なので、不調者さんの苦しみは整体師の仕事として、
しっかりと聞く耳を持つ。

これが一番大切なことだと思うんです。

整体師は不調者(患者)の苦しみを100%受け止める

患者さんの苦しみは整体師の仕事として、

しっかりと聞く耳を持つ。

これが一番大切なことだと思うんです。
不調のある方は、

単純に苦しい、辛いという言葉を吐き出したいだけです。

少しでもこのことを誰かに理解してほしい。

それだけでも楽になれるんですね。

家でそれを吐き出すと家族のストレスにもなる。

自分の整体院ではいくらでも吐き出してもいいよ・・・
と、受け止めてあげる。

これができると安心して不調のある方は来院してきます。

私達の整体院では無意識にこれが出来ていたのだと思います。
あとからスクール事業を通して、このことを知りました。

これがいわゆる整体院の「母性的経営」というものだと思います。

このことは以前にもブログに記しました。

回復整体は母性的経営が愛されるわけ

今、整体院ではこんな経営が本当に必要とされています。
関係性を築く際に母性的な経営は絶対に必要です。

逆に整体院では父性的な経営はやらないほうがいい。
ガツンと上から目線でいい聞かせる方法です。

みんな同じなんだから、あなただけいゃないんだぞ、
痛いのを我慢しろ・・・

泣きべそをかくな!的な対応は今は流行りません。

腹痛で入院した際、様々な看護師さんを通して、
そんなことを学ばせてもらいました。(当時は全くわかりませんでしたが・・・笑)

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