他のCTC技法解説は以下を参照ください。
①三点軽圧回復法(伏臥位コアテクニック回復法手順解説~うつぶせ~)
②開脚骨盤調整回法/足首ゆらし(伏臥位CTC回復法手順解説~うつぶせ~)
③開脚運動回復法/腰・肩・上腕・首(伏臥位CTC回復法手順解説~うつぶせ~)
1.伏臥位コアテクニック回復法手順解説(うつぶせ)
④伏臥位両下肢ゆらし回復法
(「伏臥位両下肢ゆらし回復法」は5分58秒から)
伏臥位両下肢ゆらし回復法は、①~③までの回復法において、骨盤周辺及び体幹上の筋肉の緊張が取れた状態で、正常な骨格の位置を整える意味で行う回復技術である。
この回復法は両足踵を保持してゆらすことにより、身体全体が波打つように動く。
身体は柔軟性を取り戻し、心地よい刺激の伝達により脳への安心安全な情報伝達が行えるいわば、相手の身体との会話が出来る手法である。
ゆらしの刺激は、初速に充分気をつけ、決して無理な力を加えず、少しずつ動作させ、相手が心地よいと思える範囲の刺激で行う。全身が少しでもゆれ始めたら、そのゆれを補助する程度の動作に心がけること。
この回復法を行うことで、全身の様々な部位に以下の不調が原因である。
■身体全体の疲労感
■骨格の付け根に位置する筋肉の緊張
■足先から頭までの筋肉の連動不良
■触ると痛いなどの恐怖感や筋肉の痛み
■①~③の回復法では解消しなかった不具合・可動不良
■全身の緊張による不眠症、寝つきが悪い、夜中に目が覚める
等の回復が見込める。
上記のほかにも様々な症状が改善される。
伏臥位両下肢ゆらし回復法は、ゆらしによる脳への安全な刺激の伝達が早い為、基礎理論で説明した「程度と加減」の中でも、全身の筋肉の連動を意識して行わなければならない。
以下、伏臥位両下肢ゆらし回復法の手順と注意事項を述べる。
ア)施術者は開脚運動回復法を行った後、ASIS検査で、上方転位側に座して写真①の姿勢になる。
イ)施術者は更に写真②のように相手に接近し、吸気にて相手の両足首を抱えるように上方に持ち上げる。
ウ)持ち上げた両足の下に施術者の片方の膝をゆっくりと差し込む。
写真のようにもう片方の足を立てた姿勢か、正座でも良い。
エ)呼気にて相手の膝関節の可動を見ながら写真③のように両足を痛みのない位置を確認して施術者の膝の上に軽く置き保持する。
オ)写真④のように姿勢に注意を払いながら、相手の両足かかとを施術者の両手(掌)で包み込むように保持し、動作始めの体制を整える。
カ)その後、保持した両手(掌)の位置を崩さないように相手のかかとを中心に左右のゆらし作業を始める。その際、初速を無理にかけようとせず、相手の身体中の筋肉の連動を意識して、流れに逆らわずゆっくりとした動作を心がける。
キ)相手の全身が保持したかかとを中心に頭部まで揺れているかどうか、、動作の一往復ごとに確認する。
ク)ゆらし動作の間は、身体全面の筋肉の状態を常に把握しながら、小さな動きからどのような方向にゆれが増幅していくか、五感のうち、視覚と触角を研ぎ澄ませてゆらしの感覚をつかむこと。このときも相手に痛みや不具合がないか、常に確認して作業すること。
ケ)どのような場合も、各関節の自然な動きに対応して無理なく行うこと。決して力任せに相手の自然な動きを邪魔してはならない。
コ)終了の際は、急に動作を停止せず、緩やかに止めるように心がける。吸気にてゆっくりと保持していた両足を持ち上げ、開始の際と同様に相手の両足を片手で抱え込み、呼気にてゆっくりと床に置く。吸気で施術者は相手の両足から手を離す。(写真⑥~⑦参照)
サ)全てが終了後、問診の際の痛み、不具合が解消したか、体感上の変化を相手とともに確認する。
①ASIS検査で上方転側に位置する
②両足をそれえて吸気にて持ち上げる
施術者の膝を差し入れる
③相手の足に痛みがない位置で膝の上にゆっくりと置く
④相手の両かかとを両掌で包むように保持する
⑤両掌で包んだ相手のかかとをゆっくりと左右にゆらし始める
⑥ゆらし動作が終了後、吸気にてゆっくり相手の両足を持ち上げる
⑦呼気にて相手の足を床に下ろし、保持していた手を吸気にて開放する
④腰背部膝入れゆらし回復法(背部・骨盤・股関節・腹部・大腿・膝など) につづく。
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