整体院における地域性調査の秘訣七カ条

回復整体・経営・伝達(コミュニケーション)プログラム

前回の記事「整体院は地域性を把握することが重要」

目次

■1.心理的な地理的環境
■2.調査する地域の交通手段はどうか
■3.同業者の把握
■4.地域住民の住民性(市民性)の把握
■5.地域の環境(教育都市、工場地域、オフィス街など)
■6.これまでの自分の施術所の実績を調べる
■7.対象地域の住居の把握


1.心理的な地理的環境はどうか

街を隔てる川、山、海などの自然環境はどうでしょうか。

院長先生自身がポスティングの際にチラシを手渡しで渡す場合には関係性をきずくことができるのであまり関係ありません。

業者を使って無作為にチラシを配布する等の方法だと、「なんとなく遠い」そんな心理は大きく働くと思います。

大きな道路、鉄道、山などの隔たりが影響を及ぼすことがあります。

心理的な隔たりがあると、人はなかなか行動を起さないものです。

しかし本当に痛い人は遠くても来ますので、そういう人を対象に独自性のある経営で関係性をつくり対応すれば、こういう問題は関係ないかもしれません。

2.その地域の交通手段はどうか

高速道路、国道など大きな道路で隔たりはないでしょうか。

高速道路や国道など隔たりがあると、道路を渡っていくのが面倒だという心理が働いてしまいます。

駅から見た方角はどうでしょうか。

駅やバス停からの距離、自家用車を利用する場合の交通環境はどうでしょうか。

駅の中心からポスティングの地域をシミュレーションしましょう。

(*ポスティングの方法はこちらを参照してください。

人の流れを見るのです。

駅が真ん中にあり、踏み切りなどがあると人の流れが悪くなります。

チラシを渡す際に言葉をかけて少しでも信頼を得た場合、こういう問題は影響ありませんが、ただ機械的に渡した時には大きく影響します。

3.同業者の把握

地域で繁盛している施術所を把握してください。
繁盛している所があれば、その周辺にチラシを撒くのもいいでしょう。

そういう地域は整体などが認められている所ですから、そこでよくならない人は何かよいものがないか常に注目しています。
当然のことながら、同業者との価格差も調査してください。

実際に同業者の施術を受け、体感することもいい経験になります。

ポスティングをする際も、こういう目線が必要です。

4.地域住民の住民性(市民性)の把握

まずは市役所に行き、人口や産業などを見てください。

一世帯あたりの家族構成まではわからないかもしれませんが、工業地帯が多いのか、一般住宅が多いのかで、予測をつけましょう。

また、地域を細かく区切り、年齢・性別などで分け(不調者マップの活用・他項目参照)、どこから一番来ているのか調べ、そこから攻めていくなど戦略を立てます。

地域の環境(教育都市、工場地域、オフィス街など)

地域環境はどうでしょうか。

学校帰りのお母さんや子供が多い地域なら、それにあったチラシを手渡しで渡します。

5.これまでの自分の施術所の実績を調べる

患者さんマップ(他項目参照)、回復ノートを活用して自分の実績を洗い出してください。

把握した様々な資料を自分の実績と照らし合わせ、一番効率のよい地域についてポスティングの照準をあわせます。

私の場合は、妙にある地区に集中していることに気づきました。

 

不思議に思い調べたら、団地があり、そこで口コミが発生していたことがわかりました。

それからは、わざとそこにポスティングに行きました。

団地の場合は、手渡しで何千件も配ることはできません。

ポストに入れる時は、お金をかけてでも、本人に宛てたようなちゃんとした封筒で出すなど工夫しないと読まれないまま捨てられてしまいます。

出来れば手書きで「大事なお知らせです。」などと書きましょう。

手書きほど興味を引くツールはありません。

6.対象地域の住居の把握

持ち家が多いか、アパートが多いか、旧来の住宅地か、新興住宅地か(新しい家はローンをかかえている)を調べます。

前に述べたことと重複しますが、金銭的余裕を見るためではなく、その家族にはどういうような切込みでいけばいいのか判断するためです。

例えば、新興住宅地では若い世代が多いのでお子さんがいますから、お子さん特有の症例をチラシやツールで作って出し、ポストに入れるなら、不安にさせるというのはおかしいですが、「あなたのお子さん大丈夫ですか?」というような切り口で内容を作っておきます。

 

「あなたのお子さん朝ぱっと起きられますか?」、「寝返りがちゃんと打てますか?」「朝食がちゃんととれていますか?」とか、「子供の姿勢が今危ないと言われています。それはなぜか。」「ゲームのやりすぎで頭痛を持っていませんか?」「集中力がなくなっていませんか?」などと皆がだいたい当てはまるようなことを書いておくのです。

こういう手書きのチラシを貰ったら、全部当てはまるから電話してみようという事になります。

子供に限らず、対象が分かるとその対象に向けたものを作ることができるのです。

お年寄り特有の症状の載ったチラシを、20代の若い夫婦のところに入れても見てもらえません。

決して簡単ではなく、手間がかかって面倒ですがやれば効果が出ます。

7.地域の会合に積極的に出席する

旧来の住宅地であれば、地域の会合に出席してみましょう。

地域住民でなければ出られない会合もありますが、なにかのイベントや集まりで、他の少し離れた地域の人でも出られるようなものもあります。

都市部の中心では、なかなかないかもしれませんが、調べてみてください。

会合での上手な切り出し方についての質問を受けたことがありますが、100%成功する方法などありません。

空気を読み、場を読むことが重要だからです。

 

女性の口説き方を聞かれても、教えようがないのと同じです。

相手から自分がどう見られているかを把握すると、自分の立場と居場所が分かるはずです。

私が開業したてのころは、地域の会合に出て一番偉い方に紹介をお願いしました。

「越してきて整体を始めるそうです。どこか痛い人がいれば今何名かやってもらえるそうです。」という風に紹介してもらい、翌日3、4人きてくれました。

自分自身で工夫しなければいけません。

 

会ったことのない人の説得法を聞かれても、明確に答えることはできません。

まずは自分が実際にそこへ行き、失敗し、空気を読みながら、自分の経験でやってみることです。

上手くいかなくても、感謝の気持ちと年長者を敬う気持ちだけ持っていれば大丈夫です。

一番目上の人は誰か見極め、挨拶し、礼儀を重んじて、押し売りせず、その人とその場のルールを守ることです。

 

次の記事「アナログ的な宣伝(新聞チラシ)で効果がない地域も工夫次第」


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