目次
1.乳児(幼児)の施術で気をつけるべき点
最も効果的なもの―軽擦法
乳児が就寝したあと、うつ伏せの時、背面全て(手足全体)に軽擦法を30秒程度行う。
【注意点】
- 優しく、圧を加えない。
- 身体(頭の先から足先まで)全てを一直線で長~い軽擦法が好ましい。
- 加えて肩、臀部など横に流すのも好ましい。
- 仰臥のときは、特に大胸筋を体幹から外に向けて、胸が開くように横に流すように擦る。
- 乳幼児が起きている時も、日に何度かお母さんの手が届くところでいいので、手足腕を擦る。
- 乳児にあっては、おむつを換えるときに行うと最も良い。
- 生後半年くらいまではある程度おりこうに寝ていると思うので、おむつを換えた後おしりは出したままでよいのでおむつをはめる前におしりから足先へ軽擦法を行う。
- 乳幼児は気持ちよいので足をビーンと伸ばす。
- これをすることにより、早くに筋繊維も整い、はいはいやあんよが早くできる。
- また、おむつを換えることが気持ちいいから楽しくなる。
軽擦法のやり方を動画で確認
(以下の動画は大人に行っていますが基本は同じです。乳幼児にはより優しく行ってください)
腹部は微圧
【注意点】
- 首周辺は微圧。手を当てるだけでも良い。
2.出産前後・妊娠中の自己療法
妊娠中
- つわりがひどい時は、四つんばいになる。
- 背中を丸めず、できるだけ反らす。
- この姿勢のまま、頭を下げてグーッと伸ばしても良い。
- つわりがなくてもこの動作を日に何度かやると逆子になりにくい。
妊娠初期~後期
- 下腹部の重みがついてきて、そけい部に緊張が入りやすいので、回復ストレッチの体操の中の股関節のストレッチの中からのものを行う。
- 腰の回復ストレッチも行う。
- 側臥位で腹部を反らすストレッチも効果あり。
妊娠後期
- お腹の重みで腰背部の張りや痛みが出てくるので、股関節編に合わせて回復ストレッチの中から肩こり編、腰の腰痛ストレッチ(仰臥位)を行う。仰臥でお腹を突き出して、ひっこめるものを行う。(無理はしないこと)
- 妊娠後期・臨月は全身が重くつらいが、こんな時でも雑巾がけや四つんばいの動きをしておくとお産が楽である。できれば家族に全身の軽擦法をしてもらう。お母さんが気持ちいいとお腹の赤ちゃんも気持ちいい。
出産後
- まず陣痛で疲れた身体を癒すのは、優しい軽擦法が良い。主に背中、首周辺、そして下肢のほうへと家族にしてもらうとよい。
- 合わせて乳房も優しく軽擦法をかけること。(後に乳房編で述べる)
- 出産で子宮が通常の状態よりもかなり下垂しているので、回復ストレッチの中の生理痛・生理不順・不妊編のストレッチを行う。
- このストレッチをやろうとする時に腰が痛むようなら、無理にやらない。
- 合わせて月の時に行った腰のストレッチ(腰を反らす方法、お腹を突き出す)を行う。
陣痛が始まったら
- 陣痛初期は主に背中、腹部を軽擦する(してもらう)。
- 陣痛が始まって10分、5分と間隔が狭まってきたら、腰から足先へ向けて腰背部側面を下へ下へと優しく優しく擦る。(というより下へ下へと赤ちゃんを下ろしていく感じに促がす擦り方が良い。)
- 陣痛と陣痛の間は休憩する。
- 休憩中は力が入ってしまう、肩・腕の上肢主に軽擦する。
子供の正しい抱き方、おんぶの方法
抱き方
- 新生児の時は両乳房よりお乳を上げるので、両方の腕に抱っこする機会も多い。
- したがって身体のねじりが出にくいが、哺乳瓶でミルクを与えるようになるとどうしても利き手右手で哺乳瓶を持ち、左手の腕の中へ赤ちゃんを抱っこしてしまいがち(左利きの肩であれば逆なので、ミルクに移行
- たときはできるだけ右手左手と交互に抱いてあげるとねじれや歪みも出来にくい。
- ミルクをあげる時の姿勢も大切。
- 横座りをしてしまいがちだが、できるだけ正座か、疲れたらあぐらをかいても良いが背筋がひどく丸まらないように気をつける。
- 首が据わり立居で抱っこできるようになったら、やはり右手が利き手の方は左手で抱っこしてしまう。
- いつも左腕の肘付近に赤ちゃんのお尻が乗るように抱くくせがついてしまうと、骨盤の歪みが出てしまうので時々抱く方の腕を変えること。
- それがどうしてもできないようなら、回復ストレッチの足組法を日に何度か行い、骨盤の歪みを取っておく。
抱き上げる時の注意
- 必ず立位のまま腰を伸ばしたまま抱き上げない。反動をつけることにより、腰が痛む。
- 一度腰を落として抱っこすると良い。覚えていたらやってみる。この習慣をつければ腰痛になりにくい。
おんぶの方法
- 後ろおんぶはお母さんにとって、両手が空くので家事をする時間ができて好ましい。
- 合わせて片方抱きになることもないので負担が少ない。
- 台所仕事は火や熱湯を使うので、前抱っこは大変危険である。
- 最近は前おんぶ、後ろおんぶ両用のおんぶひもセットがあるが、家事をするときは後ろおんぶが良い。
- 前後兼用のおんぶ抱っこ用ひもではお母さんの背中に赤ちゃんがつる下がるようになってしまい、お母さんの両肩や腰に負担がかかりやすい。
- できれば昔ながらのおんぶひもがあれば、おばあちゃまからおぶり方を教えてもらい、長いおぶりひもでの調節が最もお母さんの背中に赤ちゃんがフィットする上に、おぶりひものあそびが適度に取れるので良い。
- そしておぶりひもならば緩んできたら直ぐにその体勢で調節できるので楽である。
乳の出が悪い時の対処法
- 出産後、赤ちゃんにお乳をあげるのがお母さんの大きな役割。
- まず回復法で身体の歪みや緊張を取り、心もリラックスすることが一番大切である。
- イライラせずに、ゆったりとした気持ちで育児ができればお乳もたくさん出る。
- 出産後、子宮が収縮していくことにより母体はお乳を出そうとするので、急激に乳房が張り始める。
- 乳房が張ってきたら、うまくお乳を出したい時、乳房は揉まないこと!
- そして軽擦法をするが、これもいきなり乳房の上でするのではなく、脇の下(大円筋、小円筋)から軽擦法を始め、次に大胸筋、背中の軽擦をする。
- 最後に乳房を軽擦するが、初めは内側から外側に(体幹から外側)、次に乳房の外側から乳輪、乳首へ向かって優しい軽擦をする。30秒から1分くらい日に何度か行う。
【注意点】
- タオルの上からか衣服の上から軽擦する。
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