回復整体・経営・伝達(コミュニケーション)プログラム
目次
■テナント開業のメリット
■テナント開業のデメリット
1.テナント開業のメリット
テナント開業のメリットとしては、第一に立地がよければ宣伝効果が高くなることです。
場所自体が看板になりますので、場所選びは重要です。
もし1階であれば人通りがあったほうがいいでしょう。
人通りがなければ、3階でも4階でもエレベーターさえあれば大丈夫です。
なぜ人通りがあるところにするのかというと、チラシを置いておくだけで持っていってもらうこともでき、パン屋や飲食店にあるような黒板や三角看板を前に出して見てもらうこともできます。
そこに癒しの一言を書いたこともありました。
全く整体に関係ないようなことを書いておくことで、かえって先生の気持ちが伝わりやすくなるかもしれません。
近くに病院があればちょうど治療が終わって歩いてくる人がいるので、目がいくような壁やガラスのところに症例を書いて置くと、カラーバス効果でふと目が行くのでそのまま矢印で誘導するようにします。
カラーバス(色を浴びる)効果とは、加藤昌治さんの『考具』で述べられているもので、例えば家を出る際に何か一つのことを意識すると、自然にその情報が集まってくるというものです。例えば「赤」と決めると、移動中に赤いものがやたらと目に飛び込んでくるということです。
症状はなるべくたくさん書きましょう。
肩こりや腰痛ばかりでなく、メニエール氏病やオスグットなどいろいろなことを書いておくとそれを見て入ってくる人もいます。
季節的なことも考慮し、寒い時は冷え、春なら花粉症というように、記事や「花粉症対策に自分でできる方法を教えます。」などとを目立つように張っておくことで、ぱっと見た人が気付いて来ることもありました。
人目につきやすいことは、認知度にも繋がります。
紹介しやすく、イメージしやすいのです。
目立たないところで開業している場合は、チラシを2万、3万枚まいてやっと目立ちますが、目立つところで開業している場合は、それ自体が看板、宣伝となって伝わるため仕掛けがあまり必要ありません。
あえてそこでセミナーをやってにぎやかにすれば「何をやっているのだろう。」とみんなが見て、チラシを持っていき、それがきっかけになって来るようになることもあります。
目立つということは、うまくやればテナント自体が宣伝の媒体になるということです。
第二に、自宅開業に比べ、綺麗に見せ、清潔感を出すことが容易なことです。
第三に、公私がはっきりしているので安心感があります。
また、商店街であれば組合に入ることで、さらなるメリットがあります。
2.テナント営業のデメリット
あえてデメリットと書きましたが、本質的にテナント営業にはデメリットとなるものはないかもしれません。
開業資金や諸費用はかかりますが、目立つ場所でやれば広告費が減るので全体としては大差ないでしょう。
家庭的な雰囲気は出しにくいですが、スタッフを雇ったり、家族が顔を出したりすることで安心感を出すこともできないことではありません。
チラシについてさらに言えば、地域性の把握の結果により違ったものができるはずですし、色にしても季節によって少し変えるだけで、反応率が変わることもあります。
いろいろな物事が絡み合って結果を出しているので、全てはデータとなり、失敗になることはありません。
失敗という言葉を、データ収集という言葉に置き換えてください。
3.現実に目を向ける
日々衰退していく将来の現実から目をそらしてはいけません。
日々惰性で生きていると、魅力のない施術所の経営を続けることになります。
現実に目を向けろということです。
目を背けずに、改革していく意識を持ちましょう。
あなたには自分自身を客観的に見てくれる人はいますか?
客観的に見た結果を正直に言ってくれる人を自分で探し、嫌がらずに他人が自分のことをどう見ているか分析し、行動を起しましょう。
時には、繁盛している治療院を覗くことも参考になります。
夫婦で開業している人は、別々の施術所へ行き、刺激を受けてくることもいいでしょう。
マンネリ化を避け、新しい風をとり入れる努力をすることも必要です。
繁盛して、400人500人を毎月見ていても、その流れと収入に慣れてきてしまうことがあります。
その時には何か変化をつけ、自分で次のステップを考えていかなければなりません。
これもやはり、最初の方で述べた一番大きな目標を作ることと繋がるのですが、目標が大きければ大きいほど、ステップができ、小さなゴールとなり、自然と次のことを考えていけるのです。
一番初めの志の部分でそれができていないと、マンネリ化してしまう人が多いようです。
体を使う職業なので、自分が今50歳だとしたら、開業して10年後はどうなっているか、あるいは20年後はどうなっているか、そこまで目線を合わせて経営していかなければいけません。
経営とはそういうものです。
4.開業後後3年と続かない現実
廃業したほとんどの施術家は、経営の勉強やその取り組みを甘く考えています。
だからやれたこともあるのでしょうが、実際に甘く考えてこの業界に入ってくる人が多く、どこでそこに気付くかが重要なポイントとなっています。
最初は「簡単そうだな、やってみよう。」という程度の気持ちのほうが入りやすく、逆にがちがちに固めて計画通りにやろうとしてもそうはいかないのですが、経営をしていくということを甘く考えず、常に勉強して自分を成長させていくという目線を持たなければなりません。
廃業した人達というのは、要するに諦めた人たちです。
うまく行かないからやめようという人と、うまく行かないからどうしようと踏ん張って次のステップに行く人との違いです。
何度も述べますが、目標がしっかりしていれば、うまくいかなくても違う方法でやってみようと考えるはずです。
3年続かない人というのは、志の部分がちゃんとしていないから、結局うまく行かないのです。
5.施術の現場と、経営者としての努力を同じ目線で考えてはいけない
現場が全てと思っている方が多いのですが、整体や療術に限らず、現代医学の医師にも同じで、優秀な医師だからといって経営の能力があるかというと、それはまた別の話です。
そのため病院経営は、医師でなく素人が経営している場合もあります。
施術所経営の場合は、経営の勉強をしていけばいいし、それでも経営は苦手だと思うなら専門家の意見を聞けばいくらでもクリアできます。
ですから、現場と経営はどちらも大切ですが、どちらかに偏ってやってうまくいくものではないので、学院三法と同じように同時並行で考えながら経営してください。
経営そのものが施術の一環でもあります。
前にチラシを撒くことも施術であると述べました。
チラシを見た方が嫌だなと思えば、それは身体に影響を及ぼしているということです。
自分の施術所が目立ち、口コミでいい発展を遂げるということは、その過程自体が施術の一環とも言えます。
安心できる施術所の提供という意味で考えれば、どれか一面ということではなく、経営を含めたすべてができて初めて施術という考え方です。
こんな「ちょっと変わった整体師」の育成もしています!↓