日本回復整体総合学院
学院長 小森やよい
目次
回復整体伝達・コミュニケーション理論 その3
~施術家として患者と対応する5・3・2(コミュニ) ケーション力とは~
コミュニケーションの基本になる3つの力とは。
1.聴く力
2.表現する力
3.かかわる力
①聴く力の高い人
一見おとなしい印象。人見知りする印象。
会話の中心となることは少ない。
自己表現が不得意そう。
相手の言うことを理解してから行動に移す。
(言葉を発する)
場の雰囲気をしっかり読んでいる。
誠実な傾聴から相手の信頼性が上がりやすい。
*身体の痛みは心の痛みでもあります。私達施術家は心の痛みも聴けるプロフェッショナルを目指しましょう。
②表現する力の高い人
自己表現・自己主張が強い人。
自分について語る力・自分の感情を素直に表す力が高い。
非常に短期間で人との関係性をつくり上げる。
自分を先に出しすぎるので、コミュニケーションが一方的になりやすい。
話す相手の言う事を理解しようとする力に欠ける。
施術者は患者さんとのコミュニケーションにおいて、表現する力。
(特に感情を交えた表現)が非常に必要な場合があります。
*施術者ということだけでなく、元気な身体へ導く指導者です。しっかり・はっきり・表現する力も大切です。
③かかわる力の高い人
表情・距離・ポジション・かかわり・しぐさを大切にする。
「表現する力」「聴く力」のバランスがよい。
相手との雰囲気をつくり出していくことが上手。
なんとなくその場に居てしまうことも多くなる。
相手を気にしすぎ、自分の意見を言えない場面もある。
*施術者として、患者さんとの会話のバランスは最も必要ですが、患者さんにとっていちばん最善・最短で痛みを取る伝達を心掛けましょう。
さあ、自分自身の3つの力のレベルが把握できましたか?
コミュニケーション伝達は一つの技術です。
患者さんとの対応でどの力も欠けることなく、バランス
よく発揮できることにより、患者さんとよりよい信頼関係を築くことができます。
自分の苦手、不得意な力はどれでしょう。
小森やよいの伝達コミュニケーションでは
「聴く力」 「表現する力」 「かかわる力」の
5・3・2(コミュニ)ケーションを重要とします。
次の患者さんと施術家の会話を覗いてみましょう。
患者さん:「先生、痛みはたいぶ楽になったんだけど、朝起きる時痛いのは変らないのよねぇ~・・・」
施 術 者 :「それはそうでしょ。あんなに痛かったんだから。」
患者さん:「そうかなぁ?日中の痛みはほとんどないんだけど」
施 術 者 :「骨盤の高低差も、背骨の歪みも、気にならなくなりましたよ」
「最初の痛みが10とすると今、どれくらいかな?今の状態教えて。」
患者さん:「先生、だからね、日中は本当に楽になったの!!仕事して、立ちっぱなしでも痛みが出ないの。でも朝、目が覚めて起きようとする時、痛くて時間がかかるんです。何故だろう・・・?」
施 術 者 :「枕は、そのまま継続して使ってくださいね。枕の効果もあって大分、椎間板の具合が良くなったねぇ。あと、睡眠も7~8時間取ってくださいね。」
患者さん:「は~い。(声のトーン下がる) 」
施 術 者 :「ASISも大分揃いましたし、肩こりも、もうないね!バンザイしてごらん。ほら、こんなに挙がるようになった。」
患者さん:「先生、あのね。旅行の誘いがあるんだけど行こうかどうしようか迷っていて・・。あれだけ痛かったから、泊まりとなるとちょっと心配で・・」「それに、朝の痛みがあるし・・・」
施 術 者 :「そう思うなら、やめたら・・・やめればいい。」
患者さん:「そうですかぁ・・(声のトーン下がる)」
施 術 者 :「来週、いつ頃の予約を取りましょうか?」
患者さん:「先生、出来たら旅行へ行きたいんですが・・来週末なのですよ」
施 術 者 :「痛みと、歪みがないから、1週間あけようかね~・・」
患者さん:「先生、でもね、朝はまだ痛いし、旅行もあるからちょっと間を空けると心配なんですが、いいんですか?」
施 術 者 :「睡眠は絶対に減らさないように、枕も使って下さいよ。お風呂もきちんと入ってね。それから、ずっとやっていた横座りもしないように!あと、1週間、痛みがなかったらもう大丈夫ですよ。では、ベッドから下りて」
患者さん:「はい(声のトーン下がる) 、わかりました (声のトーン下がる) 」
ある主婦の会話 ①
Aさん:「このごろ、長男と上手く話が出来ないのよ。」
Bさん:「そんなこと、どこでもそうよ。だって高2でしょ」
Aさん:「そうかなぁ~・・」
Bさん:「そうよ。高2にもなれば、どこでもそうよ」
Aさん:「おたくもそう?」
Bさん:「そうよ。」
Aさん:「そう。じゃ、安心だけど」
Bさん:「深刻に考えないことね。」
Aさん:「ありがとう」
Bさん:「それより!○○スーパーもうすぐタイムサービスよ!行かない?!」
Aさん:「行く、行く!」
ある主婦の会話 ②
Aさん:「このごろ、長男と上手く話が出来ないのよ。」
Bさん:「そうなの~」
Aさん:「なんか、変なのよ」
Bさん:「そう~、変なんだぁ~!気になるね」
Aさん:「勉強とか部活とか、受験の事なんかでモヤモヤしているのかなぁ~?」
「話しかけても、うるさい!!ってすぐ怒鳴るのよ。」
Bさん:「それはちょっと心配ね。」
Aさん:「何か、悩みでもあるのかなぁ?今まで何でも話してくれたのに」
Bさん:「そうね。そう言ってたものね。悩んでるような感じあるの?表情とか?」
Aさん:「そう、前のように笑わなくなったの」
Bさん:「そう。心配ね。・・・ご飯は食べてる?」
Aさん:「ええ、食欲はあるんだ」
Bさん:「そう、ご飯はしっかり食べれるのね!」
①の会話と②の会話の登場人物は同じです。
違いが、分かりましたか?
会話の中には、「話を深めるモード」と「話を深めないモード」があります。
特に、身体に痛みを抱えている患者さんは、心も同じ様に不調なのです。
身体の痛みと心の痛みを回復へ導くためにはコミュニケーション会話の中で深みを出すことです。
そして深みを出すこと=信頼関係の確立となるのです。
さて、どのようにすれば会話に深みを出せるのでしょう?
皆さんで考えてみましょう。
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