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情報は受け取る人間で価値が変わる
「整体院は患者さんに必要な情報を常に仕入れること」
上記は整体師は患者さんを健康に導くため、整体師は様々な情報を仕入れる必要がありそのこと自体が施術である。
そのような内容の記事でした。
今回は整体の勉強をする前、必要な情報を仕入れる前の考え方についてお伝えします。
さて、世の中には様々な情報が存在しています。
情報には価値のあるものから価値のないものまで様々です。
しかし、他人にとって価値のない情報でも自分にとっては価値のある情報というように受け取る人間によっても情報の価値は変わるものです。
情報は受ける側がどのように判断し、使うかは別のことです。
同じ情報を受け取っても、解釈の仕方が異なることもあります。
情報を受ける、受け皿の部分が私たち自身にあたります。
受ける私たちの入れ物(脳)がザルのような入れ物だったら、
いくら重要な情報でも、すり抜けてしまいます。
脳にはRAS(網様体賦活系)という、自分に都合の良い情報を収集する、情報のフィルターのようなシステムがあります。
興味のある「嬉しい、楽しい」と思えるプラスになる情報を毎日見つけていると、勝手に脳がそうした情報のみを見つけてくるようになります。
逆にマイナスな情報ばかりを選んでいると、見たもの全て悪い情報になることもあるのです。
どちらにしても、このシステムは多くの情報から効率よく重要なことを見つけてくれるようになります。
これを整体師も活用すべきです。
整体師をめざして勉強する際、このことをよく理解している方が成功します。
どのフィルターをかけるかで将来が変わってくる
新しいことを学ぶ際、その情報をどんなフィルターをかけて学ぶかでその後が変わってきます。
当学院に入学された方が、何を基準に物事を考えているのか?
この技術理論をどんな視点でみて考えているか?
技術だけを学べばよいという研修生もいれば、技術は難しいが全てを学ぼうという研修生もいます。
私たちが指導する整体は「技術」と「経営」と「コミュニケーション」がすべて一体となっています。
骨格問診で相手から情報を得て、更に骨格検査を行い、必要な技術をあてはめ骨格診断を行います。
骨格診断が正しければ痛みや不具合が軽減された場合、更によくなるための情報を相手に伝えます。
繰り返しの施術が必要ならば、次回の予約を提案します。
予約する患者さんが多ければ多いほど、整体院の経営は安定していきます。
整体院の運営が上手くいかなければ痛みに悩む地域の患者さんの役に立つことはできません。
先ず第一に整体院が存続することを考えなければ、痛みで悩んでいる相手に触れることさえできないという事を理解する必要があります。
ですから、整体院の経営は患者さんの痛みを解消する方法として、最も必要な情報であると認識することが大切です。
整体院の「技術」や「経営」を別々にしたり、切り離して情報を収集するのではなく一体として考えることで、脳は必要な情報をそうしたフィルターにかけて収集してくれます。
私たちは技術・理論、経営計画など初歩的なことから、現場での応用的なことを様々な視点から指導できるように心がけています。
しかし、その指導を受ける受講者の受け皿に穴が開いていると、いくら情報を詰め込んでも、意味がありません。
技術を指導しても、部分しか見れない、経営計画などを作成しても、形だけで応用が利かない。
受け皿がない、柱がない状態で、整体を学んでも自己満足にしかなりません。
脳は「必要な情報」しか集めない機能を利用する
人間の脳(網様体賦活系)は必要と思う情報しか、収集できません。
ようするに興味がないことは、全てフィルターをとおして不必要な情報を遮断しているともいえます。
まず、自分の興味をどこにもっていくか?
最初から技術、経営、相手とのコミュニケーション等を切り離して「これだけが大切なことだ」と認識してしまうと、他のことには目を向けられなくなります。
患者さんの痛みの部分だけに気をとられ、感情や他のことについては目に入らなくなります。
技術や経営の知識もあくまで道具です。
道具を使いこなすためには、自分自身が道具を使うための思考を身に着けなければダメなのです。
道具をつくったり、使うことばかりを目的にして目の前の大切なことを、見逃してしまうこと意味がありません。
道具と目的を混同し技術や経営を部分として勉強し作成してしまうと、一番大切な、自分と目の前の患者さんの目的がわからなくなります。
どんなに技術を勉強し、経営について学んでも一つのことしか見えない、感じられない、自分や他人の感情を大切にできないと何もかも上手くいかないと思います。
一番大切なのはこれらの考え方を柱にして、これから開業しより良い人生を歩むために考え方を変えることではないでしょうか?
・私は「技術」だけを意識していたな。
・私は「経営」だけを意識していたな。
・私は相手との「会話」だけ意識していたな。
そのように自らを省みて今後整体師に必要となる情報を集める工夫をしたらよいのではと思います。
開業すれば思うようにいかない時期が必ずある
整体院を開業すれば必ず思うように不調者が集まらない時期や、技術的なことで戸惑うことがあると思います。
あるのが当たり前で、ないほうがおかしいともいえます。
普通に考えれば、「今、うまくいっていないな」と思える時に、物事をどのように考えて行動を起こすかということが重要です。
柔軟性の無いガチガチの考え方や計画通りにいかなければ、「それは失敗だ」と考えることしかできなければ最初から整体師の仕事はしない方が良いかもしれません。
私たちが提案するのは、上手くいかない時に切り抜けて行くことを含めた計画です。
前もって最初の計画が違ってきた場合、他の方法を考える力をつけることのほうが大切となります。
プラスの方向をみるか、マイナスの方向を見るか?
これは全て網様体賦活系の働きです。
プラスの方向を見るということは、マイナスの方向を見てもフィルターが働いてプラスの情報のみ取り入れてくれる働きです。
マイナスの言葉や、マイナスの情報を頭に入れない工夫が大切です。
マイナスの情報をみても感情が揺れ動かないように工夫するのです。
誰でも技術、経営、コミュニケーションの方法など、共通した場は平等に学ぶことができます。
回復整体という共通の道具はあっても、それを使う人間はそれぞれ違います。
整体を学ぶ前に、脳に変なフィルターをかけないようにすることだと思います。
こうした理由から回復整体を学ぶ際、研修生の皆さんにこのことをお伝えしています。
こんな「ちょっと変わった整体師」の育成もしています!↓