整体院は患者さんに必要な情報を常に仕入れること

整体院の仕入れとは

施術技術や整体院の経営計画は仕事をする上で道具に当たります。
私たちのような職業は無形の情報を扱う仕事です。
新聞やテレビなど報道の仕事もニュースを扱いますから内容自体は無形です。
これと同じことだと考えています。

形になるのはその情報を入れる紙や受像機器をとおしてのことです。
また、このような職業に携わる方たちは情報の価値をわかっています。
療術業の仕事をしている多くの方は技術や理論がもっとも大切で、次に経営方法やその計画が大切である。

仕事をするための様々な考え方は三番目。
と、本来は柱となるべきことを軽んじている方が多いと感じています。
情報を扱う仕事ではなく店舗での物販や製造業であれば、必ず商品や原材料の仕入れやが必要です。

仕入れをして店頭で商品として販売したり、世の中に必要な製品を製造しています。
仕入れをせずして物販は不可能です。
物と無形の情報について比較して、形がないから価値がない・・・

そう感じることが思考が硬直する原因になってしまいます。
技術を向上させ磨くことはあたりまえのことです。
その情報とは新たな技術や考え方について、対価を支払い学ぶこともあるでしょう。

仕入れた情報は骨格診断に役立つ

一度良い情報を仕入れてしまえばそれで満足・・・
そう考えるのは間違いだと思います。
特に整体の仕事で「施術」(人に触る直接の技術)は全体の割合としてそれほどのことではないと考えています。

むしろ、「施術」以外のことのほうが沢山あります。
患者さんの内面の事をもっと知る必要があります。
人間の無意識の情報は骨格に影響を与えます。

患者さんの意識と無意識を骨格診断の対象として考えることが不可欠です。
ストレスやマイナスの感情が痛みや不具合に直結している。
その逆にプラスの感情やイメージは骨格の緊張を解き、痛みや不具合を改善する。

この説明は今回は省略しますが回復整体では重要なこととして、理論的にも説明しています。
整体技術は常に勉強して練習すれば必ず上達します。

しかし人間の内面に踏み込んだことについては、整体師自身が学び続け成長していかないと対応しきれません。
整体院を開業すると本当に様々な症状の方がおみえになります。
痛みの根本原因が精神的ストレス・・・という患者さんもたくさん来ます。

その悩みや精神的ストレス自体は本人が解決しなければなりませんが、整体師が間接的に応援することは可能です。
元気な身体を取り戻せば生きるエネルギーが高まり、精神的な悩みの解決に立ち向かう気力も生まれます。

悩み事の聞き手になるばかりでなく、患者さんから聞いた様々な話は原因を知り骨格診断に役立てる必要があります。
言葉の一言一言に技術をあてはめるためのヒントが含まれているのです。

実際に整体院を開業していると痛みや不具合がイメージするだけで発症するという方がとても多いのです。
回復整体では悪いイメージさえも心地よい施術で良いイメージに書き換えることができます。

施術をしながら原因を聞いたり、あるいは実際に原因を話してくれない、遠回しに語る等、患者さんの雰囲気や言葉から推測する技術も必要になります。
整体院におみえになるすべての方の言葉は聞き逃さず、痛みや不具合の原因となった情報を読み取ります。
整体師の一言で過去の記憶がよみがえり、その記憶の中に痛みの直接原因があったという事もあります。

私たちが整体院を開業している当時、20年ほど前になるかと思います。
原因不明の頭痛や首の痛み、その他不調が物心ついた時からずっと続いているという30歳代の女性が私たちの整体院におみえになったことがありました。
不調になっている原因が本人にも全く分からないということでしたが、なんとなく子供の頃の遊具について世間話をしていると、
「幼い頃、公園の遊具で遊んでいて高いところから落ちたと親から聞いた」

患者さんの口から、ふと、そのような話が出てきました。

もしかしたらこの患者さんは幼い頃、ひどいむち打ち症になったのでは?
高所から落ちたという、大きな出来事が幼い子供の頃だったため自分では記憶になかった。
更にそんな昔の事が原因のはずがない・・・というように無意識には除していたのかもしれません。

そんな推測ができたわけです。

この情報から再度骨格診断を行い頸椎に異状があると推測し、対応する技法を使うことで解決に導くことができました。
この一言を聞き逃していれば、なかなか原因が特定できず施術期間も長くなった可能性もあります。
回復整体ではこうした過去の情報がとても重要で相手の言葉の一つ一つを聞き逃さない。

それは必要な技法ための骨格診断に必要なことなのです。

共感することで「根本原因」が導き出せる

ではなぜこの話を導き出せたのか?

この患者さんは30歳代の女性で、幼稚園に通われているお子さんがいました。
そのお子さんの話題から、子育てや幼稚園の話など話題がいろいろと出ていました。

お子さんの聞きながら、公園の遊具の話になりました。
当時、私たちの娘も保育園に預けていましたので遊具の話などは安全性などについて興味のある話でした。
なので、子供たちについて同世代の親として共感しながら会話をしていたわけです。

たまたま同年代であり、情報が共有できたこともありますがこうした話のやり取りは同世代の整体師しかできないという事ではありません。
20代の独身男性の整体師であっても、こうしたことが骨格診断の役に立つという事を考えて勉強しておくべきなのです。
実際に子育てをしなくても、遊具の安全性が社会問題になっていればその情報を仕入れておくことも大切です。

子供がいなくても、整体師として「子供をもつ」親の気持ちになっていろんなことに興味を持つこと。
子育ての雑誌を読んでもいいでしょうし、知り合いの子供と遊んでもいろんな情報が得られます。

整体院におみえになる患者さんがどのような環境の方が多いのか?
その特性に合わせて自分の年齢や性別、趣味が違っても、様々な情報を施術に役立てるという意味で常に勉強しておくことが大切です。

情報は実際に肌で感じることが大切

大切な情報は、自分の今いる場所に留まっていては、
良い情報は絶対に仕入れることができません。
良い情報とは、人を知るということです。

もっと掘り下げると相手の感情を理解することです。
感情が理解できれば、今起きている、様々な不具合が理解できます。
感情により経済も動きますし争いや戦争だって感情から起こります。

これらは誰に教えてもらうものではなく自分から知ろうとしなければ、絶対「仕入れ」ができない情報です。
今ではインターネットの検索を活用すれば、様々な情報が手元にあるスマホで得ることができます。
ネットの情報は手軽に仕入れることができますが、自分た体験したことにはなりません。

整体院を開業すると様々な患者さんに対応するためには、ネットの文字や映像の情報だけでは足りないという事がわかってきます。
では本を読めばいいのか?本を読むだけでも足りません。
やはり行動して様々なことを肌で体験することが一番です。

ねっどの情報でも本でもいいのですが、
例えばその情報から「ある人に会いたい・・・」

と思えば、直接あって話をしなければその方の真の情報伝わりません。
五感を通して、整体師自身が臨場感を感じるからこそ、真の情報として腑に落ちると思うのです。
古い情報も必要ですが、常に新しいものを仕入れるという心構え大切です。

現状に満足して行動しないということは今の自分自身に満足し、引きこもり体制に入っているということになります。
仕入れは面倒なくても商売ができる・・・そういうことになります。

余談ですが患者さんと様々なコミュニケーションができるように当学院では、「Good & New」とうい方法を活用します。
職場やセミナーなどで体験した方もいるかと思います。
これを整体師向けにアレンジして行っています。

何気ない雑談から相手の感情を読み取ったり、プラスの言葉で相手の情報を引き出して共感します。
これまで全く整体の仕事とは程遠いお仕事をされていた研修生も、この方法でいろんな方と話をして「情報を引き出すこと」を学ぶことができます。

どこでも誰でも出来る方法なので職場や家庭などで行う事をお勧めします。

以上は単なるコミュニケーションのツールとしての情報ではなく、整体師自身の様々な経験が回復整体の骨格問診、骨格検査、骨格診断という流れに必要な情報を得るためのということです。

 


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