以前、ある僧侶がTVでこんなことを言っていました。
「最近の親は躾をしない。こどもに長時間叱れない。」
どういうことかな?
と聞いていると、若かりしころ、師匠が本気で自分のことを叱ってくれた。
それも、一度叱られると1週間も怒っていた。
そのときは、いやだなと思ったということですが、
年をとって、この師匠の躾、教育のありがたさがよくわかる。
なんと優しい師匠だったのか・・・
自分が今、同じ立場に立って弟子を指導するとき、
相手のために叱ったり、怒ったりすることがこれほど疲れるのか。
自分の師匠の根気強さ、優しさを理解した。
と説明していました。
教育の方法はいろいろあるのでしょうが、
私はなんとなくこのことがわかりました。
自分のために本気で叱ってくれる人間がいることは、
本当にありがたい。
道理のない怒りは意味がありませんが、
本気で叱ることは、体力も気力も消耗します。
ようするに、疲労が大きいのです。
相手を叱ったり、指導したりすることは、
本気でやればやるほど、疲れます。
自分自身のわがままで怒りの感情を出したときは、
ストレスが解消されます。
ですが、正しいことを相手のために本気で伝えるとき、
それを継続して行うにはかなりの根気が必要なのですね。
だから、最近の親は子供の躾に時間をかけない。
もっとも大切なことなのに、学校や他人にこれを任せたりします。
叱り方にもいろいろあると思いますが、
どれも根本は同じなのでしょう。
面倒を嫌い、適当にやれば子供も適当に育ちます。
私も親として、自分が相手をコントロールしたいときだけ、
子供たちを叱っていることが多々あります。
お話を聞いていて、かなり反省しました・・・
親も子供も人間ですから、感情で動いています。
時には感情的に道理の通らない叱り方もしてしまいます。
ですが、ここぞという時は、
本気で継続して伝える(叱る)ことも大切だと思いました。
本気で伝えたことは、どんなにそのとき嫌がられても、
将来必ず思い返して、「父親はやさしかった」
といわれてみたいものです。(笑)
さて、このことを私たちの職業に当てはめるとどうでしょうか?
本気で指導しなければ目の前の症状は改善しません。
目の前のその不調者さんの症状だけを考えることが大切だと思います。
いろいろと指導をしても、言うことを聞かない・・・
ということは、当たり前と考えるのが前提です。
自分の子供さえ、なかなか言うことを聞いてくれません。
(場合によっては、配偶者、親子、兄弟も・・・)
なので、他人である患者さんが、一度や二度施術を行い、
健康法など指導しても、守ってくれないのは当然です。
だからこそ、言うことを聞いてくれなくても根気よく、
100回のうち、1回でも守ってくれたら上出来。
そんな気持ちで接することが大切なのだと思いました。
時には本気で叱ったり、諭したりと、
本気で向かい合うことが必要だと思います。
本気で向かい合うのは、施術者としても苦しいのです。
いい加減な気持ちで接していたほうが楽ですし、
言うことを聞かない不調者さんは、相手が悪い。
そう考えてしまえば楽でいいのです。
(もちろん、そのようなケースも多々あります。)
ただ、
今時分は、この方に本気で対応しているか?
逃げてないか?
自分に問いかけながら施術を行うことは欠かしてはならないと思います。
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