信頼の浅い専門家よりも信頼関係の深い素人の友人の意見を優先することもある!
先日、電車に乗っていると隣に60歳代と思われる女性二人が座っていました。
結構大きな声での会話です。
会話が耳に入ってしまいます。
こんな会話。
■女性A
「私ね、○○という虫歯の治療に、
通っていてね、そこの先生、腕はいいみたいだけど、
なんだかいつも態度が悪いのよね~」
この虫歯の治療が終わったら、
歯医者さんを変えようかと思って・・・」
で、隣に座っていたもう一人の女性。
■女性B
「あ~、それなら私が通っている歯医者さんにしたら?
ときどき歯の詰め物がとれちゃったりして、腕はまあまあだけど、
凄く感じがよくて話を聞いてくれるのよ」
■女性A
「そうなんだ~、次からその歯医者さんに行ってみようかなぁ・・・」
この会話を聞いて、世間では専門家の意見より、
周囲の関係性のある人間の言うことを聞き入れるんだなぁ、
と改めて感じたのですね。
私が整体院を経営している時も、
やはり同じことが言えました。
例えば、私たちは現代医学とは全く違う方法で、
相手の健康にアプローチしていきます。
治療ではなく、単なる体操法を指導しているにすぎません。
トレーニングジムで器具の使い方を指導しているのと同じ。
健康なときは当たり前に動かせた身体が何らかの理由で、
普通に動かせなくなった。
これを普通に動かせるように指導するのが私たちの役目です。
しかし、相手からの目線はそうではなく、
何とか何年も苦しんでいる慢性痛、関節の可動不良などを改善したい。
そんな切実な思いで来院されるのですね。
その際、殆どの方が専門家のいる病院などで治療を受けてくるわけです。
しかし、専門家が何をいっても、
友人が○○という整体にいったら直ぐに楽になった・・・
そんな話を聞くと、これまでの専門家より、
友人のことを信用して私たちのような医学の素人のところにくるんです。
いわゆる「口コミ」でおみえになる方に共通しているのが上記の事です。
電車の中の女性の会話もそうですが、
それだけではなく、相手の感情が動くと専門家の意見より関係性のある人間のいう事を聞いてしまうんですね。
相手との接し方で、経営が左右されるのは整体の仕事だけではないのですが、
どんな専門家でも素人の意見に左右されるのが普通なのです。
この現状を踏まえないと、整体院の経営はうまくいきません。
どんなに技術に優れている先生でも、
「言葉が乱暴」「不潔」「表情が悪い」「声が小さい」
「挙動不審だ」「身振り手振りが乱暴」などなど・・・
全く技術とは関係ないことで、
相手が不快に思えば、
どんなに良い腕を持っていても、
次からはこなくなります。
それこそ、友人に「○○という先生の方がいいよ!」
と、一言聴いただけでけでそこに行ってしまいます。
せっかく苦労して、学んだ技で施術して、
相手のために必死で説明しても分かってもらえない。
これではさびしいではないですか?
だからこそ、私たちは手技以外も相手のためを思うこその技術だと考えています。
これもある意味、技なのだということです。
誤解を招くといけないので、テクニックという意味ではないです。
伝わる話し方や、清潔感、自分の挙動など、すべてにおいて相手に合わせること。
これは相手を思いやる気持ちという事につながると思うのです。
昨日、以下のような講座を投稿しました。
一般社団法人シンデレラストレッチ協会インストラクターに【心が伝わる話し方講座】
http://ameblo.jp/kaifukutatuzin/entry-11938616117.html
手に職をつければなんとかなる。技術が優れていて相手を改善させれば、
いつかは口コミで大繁盛する。
そんな考え方をしている先生方が多い業界です。しかしは全くの幻想です。
是非こうした相手との接し方を徹底して学ぶべきと考えています。