日本回復整体総合学院の<基本講座>より。
目次
この講座で学べること
- 回復整体とはどんな療法なのか
- 回復整体で考える対症療法と原因療法
回復整体の概論
今回基礎講座として回復整体の概論からお話しします。
私たちは回復整体と呼んでいるわけですが、まず施術(治療)とは何かということを考えてみたいと思います。
様々な施術(治療)方法が全国、あるいは全世界にありますが皆さんがもし、どこか痛いという症状を持つ患者さんとして、あちらこちらの病院や民間療法の治療に行って、「どんな方法が1番良いか?」と考えてもらいたいのです。
私たちがどういう形が1番良いだろうと思ったときに、第一に施術(治療)が安全であるということを考えてもらいたいのです。
そして第二に施術(治療)に痛みを伴わないことです。
よく痛いほうが、我慢すれば良いと思う方もいますが、でも痛くないほうが良いわけです。
それから、できればどの部位であっても身体に傷を付けたくないわけです。
施術(治療)をうけても無傷で痕が残らないこと。
「最終的に手術をしなければいけないですよ、椎間板ヘルニアですよ…」もし、病院でそのように診断を受けても、手術をしないでそれが治るならそれが1番良いでしょう?
そういうことです。まず安全、そして傷つけない。
まだあります。施術(治療)が早い。その場で痛みを取る。即効性があるという事です。
その場で痛みを取ったほうが良いわけですね。
何回も通う、あるいは何年もその症状に対しての期間がかかるというよりも、その症状が完治するまでの間が短ければ短いほど良いわけです。
私たちが提供している回復整体の施術方法はそのような様々なことを、どうやったら1番良いのか?ということで考え出された療法なんです。
なぜ「回復整体」と言うかというと、例えばですね、ここにペットボトルがあります。
このペットボトルを人間の身体と見立てます。
そしてどこか痛い、不調になった。
ペットボトルの真ん中あたりが凹んだとしますね。
これを元に戻す。
元に戻せば痛みはないわけです。
そのときに思い切り引っ張ったり叩いたり、というようなことではなくて、例えば元に戻すのだったらこの形状を傷つけないように、楽にこうやって戻せれば1番良いわけですよね?
しかも、凹んだ部位(患部)に、例えば電気を当てて、注射をして、あるいは薬を飲んでといった、外部からの援助ではなくて、本人の普段の生活の中で自然に、治癒力で治った…これが1番ご本人にとっては良いわけです。
自信に繋がるからです。
健康ということに対しての自信に繋がるからです。
そうしたときに、「私は前と比べて本当に健康になったんだ」「いつも医者に行っていたけど薬も飲まなくなった」こういうふうに自覚するのです。
元々人間は生まれるとき、歪んだ状態で生まれてくるわけではないですから。
だから歪んでいるものを元の状態に戻すだけ。
ただこれだけです。
ところがその「身体の歪み」というものがなかなか取れないというのが今の介護、整体、一般にいう整形外科もそうですが、その世界でどうしたら良いかというのが1番大きなことです。
この回復整体標準アプローチ法(APP法)というのは、この「身体の歪み」に対してどうするか、「歪み」を取るということに対して主眼を置いています。
細かいことですが、例えばピッチャーが投げた時に肘が痛いとか、それから捻挫の張りだとか、そういったことは「歪み」とは違いますから、他のものということになります。
つまりこの回復整体標準アプローチ法(APP法)というのは、木で言うと幹になります。
それを学んでいきます。
私たちの施術方法というのは見ていても何をしているかまったく分からないです。
よく不調者の方が私たちのところに来てこう言うんです。
「あそこで何をやったのか?あそこで揉んだんですか。」
「いや、揉んだわけじゃない。」
「じゃ、叩いたの?いや、叩かない。」
「圧したの?」
「圧さない」
「電気当てたんですか?」
「電気は当てない。」
「じゃ何をしたの?」
そう言っても、答えられないです。
それは何回来てもそうなんです。
じゃあ何をやったのかと言ったときに、私たちの答は1つなんです。
さっき言いました、
「元の状態に戻す」
ということ、それから痛みの原因を、例えば腰が痛いといえば腰に照準を合わせて治すのではなくて、その痛みはどこから来るのかという原因を突き止めて、ここに照準を当てているから、だから実際に見ても何をやっているか分からない。
そういう施術方法です。
原因を突き止めるから原因療法と呼んでいるんですが、皆さんの中で対症療法と原因療法の2つに分けられる部分で、どちらがどうこうというのがよく分からないと思うのです。
対症療法と原因療法
それでここに1つの定義があります。
対症療法の定義…何をもって対症療法というかということですね。
辞典で読むと『表面に現われた種々の症状に対して、適切な処置を行って、患者の苦痛を取り除くことを主眼とした治療法』これが対症療法です。
そして私たちは、痛みがここにあるとすると、この痛みはどこから来るのか?
というその元を考えての原因療法です。
どうしてこのような考え方なのかと言えば、そのような患者さんが非常に多いのです。
例えば腰が痛い、と来て、腰のところをやっていても痛みが取れない。
「おかしいな、どこだろうな」というので、単純に標準アプローチ法(APP法)で「身体の歪み」を取っただけで腰の痛みが取れてしまう。
そうすると、腰の痛みがどこから来たのかというと「身体の歪み」が原因と考えます。
私たちは症状が出ているところを、「症部」と言います。
でも実際に、本当に患っているところを「患部」と呼んでいます。
痛む部位に原因があるのではなくて、身体の歪みに原因があることが非常に多いのです。
この「身体の歪み」が根本原因の症状について、よく皆さんが言うのですが、大きな病院に行って、レントゲンを撮ってもらいました、CT を撮ってもらいました、MR を撮ってもらいました。
現代医学のあらゆる検査機器で骨格を検査してもらっても、どこにも異常がない、悪い所がないです…そう言われるのです。
どんなに異状がないと言われても、痛いものは痛い。
私たちの整体院に来院される方の多くが、そのようなことを訴えています。
ムチウチ症の方で交通事故に遭われて、「首が動かないんですよ。」と。
これまで整形外科をはじめ、様々な治療を受けてきたけど全くよくならない。
それでもそう言われるのです。
今までどんな処置をしたかというと、湿布を貼ってしばらく様子を見ましょう、そういうふうに言われたと言うのです。
私たちはどうやって、このような症状に対応するかというと、まず骨格を診て骨格はどうかということに照準を当てていきます。
つまりこれは、「身体の歪み」です。
驚くことに医師も最後には「身体の歪み」が原因だというのだそうです。
CT、MR、それからいろんな検査をして異常がないということは、最後にどこが残るかというと、骨格です。
でも現代医学では「身体の歪み」は治せない。
薬や手術では対応できないのです。
方法もわからないので無理やり牽引器具で首や腰を牽引します。
ムチウチ症や腰痛の患者さんを無理に牽引すると、症状が悪化する可能性もあります。
そのような方も整体院にはかなり多く来院されます。
骨格の歪みで症状があるかも?と現代医学でも考えているわけですが、その方法がわからないというわけです。
というより、現代医学そのものが対症療法ですから原因療法としての身体の歪みを治す方法は専門外という事が正しいと考えます。
ですから整体では「骨格の歪みを正す」ことについて考えれば良いわけです。
骨格が歪むとどうなるのか?
人間の体というのは、基本的な正しい配置があって骨盤はここ、仙骨はここ、背骨がここで…。
というように決まっています。
そして内臓以外はみな左右対称なのです。
血液の流れもそれからリンパ液の流れもそうだし、神経も左右対称になっています。
すべてが対象なのです。
骨格の位置関係が対象でないときに異常が起きてくるのです。
そしてその異常は、筋肉の動きによって各関節を通し痛みとして出てきます。
痛みとして出たとき、実際に痛い部位(患部)に対して「痛い、痛い」というと、その部位を抑えようとするわけです。
整形外科では、それなら薬で痛みを抑えよう、あるいは湿布で痛みを散らそう。
更には痛くないように手術でその部位や神経を切ってしまいます。
そうやって「痛み」を抑える、あるいは部位そのものを欠損させようとするわけです。
そうではなくて、痛いなら痛みの原因、骨格全体をみて、更にその骨格に指令を与えているのはどこなのか?で対応するのです。
痛みは脳が感じている
キーワードは何かというと、人間の体を根底から支えている、「脳幹」にあるんです。
脳が痛みを感じない限り、絶対に痛いと感じないのです。
腕や足が部位ごとに痛みを感じているのではないのです。
感じているのは「脳」です。
だから安易に痛いからと言って薬に頼るということになると、今度はこの身体が歪んでいる状態を、それが「現状はこれで良い」というふうに脳が錯覚するんです。
脳幹というのはそういう働きがあります。
他にも働きがあります。
普段の皆さんの生活もそうです。
もう皆さん考えないで右足左足を前に出しますね?
あるいは座ってくださいというと足を自然に組む方もいます。
考えませんね?
それは、どこがやっているんですか?
脳ですよね?
–
簡単に言えば脳というと、「思考する脳」というのがあります。
でも今説明している脳というのは、思考する脳ではありません。
動物の本能の脳です。これをつかさどっているのが「脳幹」です。
前からボールが来たときに皆さんどうしますか?
考えますか?考えてるうちに当たっちゃいますよね。
そういう意味で思考する脳ではありません。
突然迫ってくるボールを素手で叩き落とすか、あるいはその場から逃げるか…つまり身を守るためにしか使わない脳のことです。
大別すると、そのように2つの脳があります。
「思考する脳」と「思考しない脳」。
どうもこの、「思考しない脳」の働きによって人間というのは勝手に(自動的に)動いている。
痛みも脳が「今痛みが出ているのだ」ととらえています。
例えば、悪い姿勢の一つに椅子に座ると自然に足を組んでしまう、という動作があります。
これは骨格が歪む姿勢です。
習慣化しているとその状態を脳が自動的に記憶します。
その習慣化された姿勢からくる「身体の歪み」に対して、脳は「歪み」とは思っていないわけです。
また、身体の歪みから腰が痛くなるだとか、方が痛くなるだとか、そのようなことを脳は気にしていませんし、治そうともしません。
今現在の「歪んでいる状態」が正常だとしてしまうのです。
どんな姿勢や動作でも、何度も繰り返しているうちに脳が学習してその状態を維持しようとします。
長年の習慣化された身体の癖は、恒常性が働き、「思考しない脳」がその状態をやめようとはしません。
子供のころからの習慣で身体が歪む
人間が幼い時からの習慣も同様です。
子どものころからの姿勢の教育が重要なのはこのためです。
なぜ歪むか?これに起因することを子供のころから、教育することです。
大人になってから急に、「この姿勢は良くないよ」と言って教えても先の理由から、なかなか習慣化されるものではありません。
ですから小さいお子さんをお持ちの方は、もう小さい頃から普段の姿勢について、厳しく言っておくべきです。
ただし、姿勢の事を教える両親や周りの人間が悪い姿勢を習慣化していたら、子供たちにどんなに言葉で説明しても無駄です。
なぜなら子供たちは親や周囲の大人の「姿勢」を見て育つからです。
親の後姿を見て育つのが子供です。
大人が実際の行動で示さないと、子供たちはいう事を聞かないのです。
身体の歪みを脳に学習させないという意味では、姿勢教育はとても重要なことです。
昔は腰痛といっても現代ほど多様性にとんだ腰痛など、それほどありませんでした。
無いわけではありません。腰痛はどのような時代にもあったことでしょう。
しかし、昔の日本では親が生活習慣とか姿勢とかそういうことについて厳しく躾けていたのです。
こんな悪い姿勢をしていたら体がおかしくなるよ、ということを教育の中で言っていたのです。
普段の中で、なにげなく、当たり前に言われていたのです。
現代の日本では、若い親自身が姿勢の教育を受けてこなかったため、例えば食事の際、テレビをみなが、変な姿勢で食事をしたり、同じ姿勢で長時間スマホをみたり、TVゲームをやっているのは普通にみられる光景です。
教育機関でも、戦前は姿勢について厳しく子供たちに指導してました。
学校の給食の食べ方ひとつとって考えてもそうです。
子どもたちが、ひどい姿勢で食べていても、それをおかしいと思わない。
先生自体があまり注意しないんです。
というより、先生もわからないし、姿勢を正すという事を教えると「暴力」ととらえられてしまう事もあるということです。
そのような時代になってしまっているのでう。
姿勢についての教育を受けないで育った子供達が大きくなって、「僕は健康です。どこも痛くない」ということはあり得ない。
身体のどこかに絶対に歪みが生じているはずですから。
悪い生活習慣で身体が歪む理由とは
そこまで推測できるのはなぜか?
前述したように、人間の身体は左右対称にできているからです。
身体というのは全て左右対称にできているから、例えばいつまでも背中を丸め、腰を曲げた姿勢で歩いていたら、何れその姿勢を「思考しない脳」が学習し、身体が縮みます。
その姿勢を維持するために、あちらこちらの筋肉が縮んだり、引っ張られたりします。
正しい姿勢で歩いている時と違い、悪い姿勢では本来あまり関係のない筋肉や補助的、あるいは大きな筋肉に協力して使われる小さな筋肉群が必要以上に酷使されます。
主動筋とちがい、こうした補助的、協力的に使われる筋肉が長い間の習慣で疲労たり、緊張すると、一晩睡眠をとったくらいでは元に戻りません。
ここに身体の歪みからくる「部分的な痛み」が発生するわけです。
骨格の大きな部分、木に例えると幹が歪み、小さな筋肉が過剰に引っぱられたり、押しつぶされたりすることによって、痛みが手や足などの枝葉に相当する部位に影響が出るわけです。
器がつぶれたり歪んでしまえば、内蔵もまともに動かなくなってきます。
これは火を見るよりも明らかです。
健康になりたい健康になりたいと多くの方がよく言われます。
健康になるにはどうしたら良いか?
正しい姿勢で生活をすることなのです。
正しい生活習慣で正しい生活をすること、姿勢良くすることです。
だから高いサプリメントを買ったり、あるいはあっちの病院、評判を聞けばこっちの整形外科と言うように、あちこちに行くということではなくて、そういうのは1番最後にして、ま
ず、お金がかからない、根本的に治すにはどうやったら良いかということを考えるべきだと思うのです。
私たちはそう思ってます。
健康とは「自立」して「自律」すること
自立と依存、健康になるにはどちらを選ぶべきか?
よく子供たちに「自立しなさい」と言いいます。
子どもを自立させることは親の最大の使命だと思います。
今の子供達、大人もそうですが自立することができない人が多と思います。
誰か(何か)に依存ているのです。
自立の反対は依存です。
現代医学に多くの方が依存しています。
対症療法なのに薬にばかり頼ってしまいます。
薬は根本的な解決になりません。
もちろん、救急医療などでは対症療法は必要です。
命が危険にさらされている場合などには薬や手術はやむをえません。
しかし、そうでない場合はどうでしょうか?
少し風邪っぽい、お腹を壊した、ここがかゆい、あそこが痛い・・・
そんな軽い症状でも普段よりほんの少し調子が悪いだけで、現代人は様々な薬に頼ろうとします。
多くの方が健康になろう、なろうと言っていますが、薬漬けの生活で健康になれると思いま
すか?
健康になるため、こっちの薬を飲んでいる、あっちの薬を飲んでいる…そうじゃないわけです。
薬には効果がなくても、必ず副作用があります。
副作用は直ぐ出るものと、蓄積されて将来大きな障害を引き起こすものもあります。
薬で健康になれるわけはありません。
そのようなことをするのではなく、自分の身体を自立させることが健康になる第一歩です。
自立というのは、
「自らを立たせる」
わけですから、薬だとかそういったものに頼らない、ということにしていかなくてはい
けない。
していかなくてはいけないのですが、今はインターネットの普及かで、あまりにも目や耳から入ってくる情報が多くなりすぎました。
なので、何をすれば健康になれるのか選びきれないものだから、自分で律することもできにくくなっています。
あの人がこう言ったからこういうふうにしてみよう、この人がこう言ったからこういうふうにしてみようということになっちゃって、自らを律することもできない世の中です。
情報をすべて真に受けていたら、毎日健康になる食事を変えなくてはなりません。
今日は納豆、次の日はキナコ、更に次の日はそしてココアを飲んで・・・
部分的な成分を調べ、この成分が〇〇に良い。そんなことをすべて信じて行動していれば、食べ物は全て健康に良い。という当たり前のことに行きつくことでしょう。
健康とは「自立して自立」すること
日本語には「ジリツ」には2種類あります。
「自立」と「自律」です。
「自立」とは、他からの支配を受けず存在することです。
「自律」とは、他からの支配を受けず自分自身の考えにより行動することです。
「自律して自立する」つまり、心と身体が他へ依存せず存在し、自分の考えで行動するという意味です。
心身が「健康」だということはそういうことです。
この両方の「ジリツ」ができないと、本当の意味での健康を勝ち取れないのです。
勝ち取ると言いましたが、訂正します。
健康は何かに勝って手に入るものではないと思います。
人間が健康でいられるのは勝ったり負けたりする勝負事ではなく、身体のあらゆる部分が共存して仲良くすることだと思います。
現代医学に行く前に自分でできることを考える
よく健康を害した方に家族や周囲の人間が次のように言います。
「痛ければ医者に行けばいいじゃないか」
人間に限らず、動物はいつかは死にゆく運命です。
どんなことをしても助からない病気や怪我もあります。
最終的なことを考えればそれも良いと思います。
現代医学に頼れば良いのが、まず病院に行く前に、自分でできることは何か?
–
根本的な原因は何かということを、もう少し考えても良いのではないでしょうか。
この薬を飲んでみようというのではなく、もうちょっと何か違う方法がないかと自問する
です。
私たち回復整体の講師にも家族がいます。
子供がいます。
私も子供も生身の人間ですから、時には風邪を引いたり、鼻水が出たり、発熱したりと体調を崩すことがあります。
でもすぐに病院には行かないです。
整体師というプライドがあるわけではありません。
病院に行かなくても今言ったように、どうやったら元の健康な身体になるかということを最初に考えてみるからです。
講師の子供たちは幼いころから発熱など、多少体調を崩した程度で病院に行ったことがありませんし、法定の予防接種以外に薬を飲んだということもほとんどありません。
私たちもこの20数年、少しの不調程度で病院に行ったことはありません。
健康診断も保険に加入するとき以外受けたことも記憶にありません。
子供たちのように、生まれてから病院に行ったことがなく、薬も飲まなかったかというとそうではありません。
普通の家庭で育ちましたので、子供のころから風邪を引いた、お腹が痛いといえば母親に直ぐに病院に連れていかれ、処方された薬を飲んでいました。
生まれてからずっと健康だったかというと、大病こそありませんでしたが、子供の頃は風邪をひいたり、頻繁に下痢をしたり、アレルギー性鼻炎など、病気はそれなりに経験しました。
母親はわが子のことを思っての事ですが、症状が出るたびに薬を飲んでいました。
今考えると必要のない薬もたくさん飲んでいたと思います。
しかし、整体院を開業して多くの患者さんの施術をしている内に、多くの病気やそれにともなう様々な症状のほとんどは薬は必要ないと確信したのです。
そんなことをしなくても自らの力で健康になれるはずだ――そう感じたのです。
それでいっさい止めて、私たち講師はこの施術方法(治療法)に目覚めたわけです。
整体の仕事に携わって、「骨格を正せば体の循環が良くなって、神経も正常に働く、血液も
正常に流れるから、脳の脳幹のほうでちゃんとコントロールができる。」
多くの場合そうなるだろう…そう思ってこれまで生きてきました。
誰でも、どんな症状でも生きている限り、健康になれるのです。
どんなに悪い状態でも、必ず元の状態に戻れるはず。
もちろん、寿命や欠損した身体の部位は元に戻せませんし、対症療法が必要な場合もあることでしょう。
しかし、今ある最高の状態には必ず戻るのです。
生きていれば最悪の健康状態から、最善の健康状態になることができるのです。
私たちの指導した卒業生の整体院(治療院)に来る患者さんもそうです。
80歳でも、100歳でもそれができるのです。
「もう私は年だから痛みのあるまま死んでいくしかない。」
自暴自棄になり、そのように言う方がいっぱいいますが、でも実際そうではありません。
どうしてもさけられない寿命により症状がでていれば、避けられないこともありますが、何回も何回も、原因療法を行い続ければ、必ず良くなるということを自覚することです。
来院されてよくなった患者さんが涙を流してこんなことを言います。
「こんなに元気になるとは思わなかった。」
「自分で自ら立って歩いて、買い物に行くなんて思わなかった。」
と、そう言うのです。
何年もずっと、7種類も6種類も薬を飲んでいたけれどもう必要ない。
飲まなくても良くなってくるわけです。
薬が必要なくなり、自分の心身が健康になる秘訣が理解できるのです。
健康は自らが考えつくっていくものです。
自ら、どうやったら健康になるか、すぐに対症療法に頼らず、元々の原因は何かということを先ず考えること、という話をしました。
身体の歪みとそれが元に戻るイメージについて
回復整体を学ぶ前の方、あるいは学びはじめた方の中には、「骨格が元に戻ることで、具体的にどのような部分が改善されるのか、イメージしにくい。」という質問があります。
この質問を逆に考えると、何らかの原因で身体が歪んでしまった場合、それが元に戻ることでなぜ部分として症状が出ている箇所が改善されるのか?
肩が痛いとか、膝が痛いなどの症状が身体の歪みを正すことで解消するのか関連性が理解できないという事です。
腰痛の症例で説明します。
よくある腰痛の症状で立っていると腰が痛いという患者さんがいます。
真っ直ぐ立っていると腰が痛むので、常に中腰の姿勢で腰の痛みをかばっている。
このよう場場合、直接的に痛い部位は腰です回復整体ではこれを患部といいます。
この腰痛は病院に行って検査しても、原因がわからない。
痛み止めを服用すると、一時的に痛みがなくなるが薬がきれると服用する前より痛みが増している。
この患者さんに回復整体の標準アプローチ法を施術します。
10分程度の施術が終了し、施術前に痛みがあった状態「立っていると腰が痛い」になってもらいます。
すると、立っていても痛みが全くなくなった。
これが歪みによる腰痛です。
標準アプローチ法の技法の中には身体全体の「歪み」や「捻じれ」を解消する技法が含まれています。「歪み」とは簡単に言えば身体が曲りくねっている状態。「捻じれは」身体がぞうきんを絞ってる感じになっていることです。
歪みと捻じれはちがうのですが、技法の説明の際には区別しますが、「身体の歪み」という事で大まかに説明しています。
標準アプローチ法の施術をして、この腰痛が解消したということから「身体の歪み」が根本原因で腰という患部に痛みが生じていたということになります。
細かくは骨格検査、骨格検査というように特定の原因を突き詰めていきますが、脳の勘違い(習慣や不意の衝撃)により歪みが発生し、ほら委は不執拗な筋肉の緊張により関節の調和が乱れて噛みあわせの悪い部位に痛みが出ていたという事になります。
もっとわかりやすく説明すると、何処も痛みのない状態で直立している方が、技と腰を捻じったり、傾けたりして前屈すると必ず腰周辺に違和感や圧痛、突っ張り感があると思います。
しかし、租の姿勢を直ぐにやめて、前屈すれば先ほどの違和感がすべてなくなります。
意識的に歪みをつくり、その状態をやめれば違和感がなくなるのは当然です。
脳が悪い状態を記憶して身体が歪んでいる状態では、無意識の脳が関与していますから、意識して姿勢を正しても元に戻らないのです。
標準アプローチ法は骨格(筋肉)を介して脳に情報を送り、元の正しい骨格の位置情報に戻す方法なのです。
そして、この方法には再現性があります。
まぐれあたりで腰痛が解消するわけではありません。
歪みが原因の腰痛の患者さんが10人いれば、10人に対して同じ結果が出なければ再現性があるとは言えません。
一回一回結果が出たりでなかったりではありません。
100%の再現性です。そして即効性がある。
施術を行って何らかの結果が必ず出る。
これが回復整体の最大の特徴です。
ただし、「歪みが原因」ということに限られます。
標準アプローチ法で改善できない腰痛の場合は、「歪みが原因でない」と骨格診断します。
この場合は骨格検査を繰り返し、体操した用技法を行うことにより根本原因を突き止めていくことになります。
今回は腰痛の例で説明しましたが、これが五十肩でも股関節痛でも全く同じです。
標準アプローチ法で痛みや不具合が改善した場合、全て「歪みが原因」と判断します。
殆どの流派の整体やカイロプラクティックの先生方は、こうした再現性と即効性のある技術が不足しています。
膝が痛い、腰が痛いと来院してきた患者さんに、あの時は良くなった、でもまた同じ様な症状で来たときは、良くならなかった。
その時々で痛みの原因が変わっても、対応できずに同じ施術を順番通りに行うだけで、同じ結果(痛みを取る)が出せないのです。
回復整体では、検査の結果、この技法を行ってみたら、結果が出なかった。ということは、原因が違ったということになる。
次は技法ではどうか?というように、検査と検証を繰り返すことで、いくらでも打つ手があります。
再現性がなく、いきあたりばったりの技術で対応している。
このことが多くの療術の先生方が一番困っていることではないでしょうか?
何時施術を行っても、かならず結果が出せることが重要です。
技術に絶対的な自信がないのです。
自信とは自分がやっている理論技術そのものに持つことです。
理論技術に自信が持てれば、それを実践している自分自身にも自信が持てるようになります。
是非、回復整体を習得してそのような自信の持てる整体師になってみてください。
こんな「ちょっと変わった整体師」の育成もしています!↓