回復整体伝達(コミュニケーション)プログラム
目次
■施術技術はあって当たり前
■現場での経験がすべて
■医学的な知識の修得に逃げ込まない
■伝達術(患者さんとのコミュニケーション)ができること
1.再現性がある理論でなければならない
私たちは真剣勝負ですから、現場で結果が出るか出ないかだけです。
相手の思いなどを感じ、家に帰った後の過ごし方も含めて、全てをトータルして結果を出すということです。
そのためには再現性がある理論でなければなりません。
100回やっても同じ結果が出ることが大事です。
同じ人でも一分一秒後には違う身体になっているので、そのときの状態に合わせて同じ結果が出るという意味です。
療術の先生方が一番不安な点が、ここです。
再現性のない技術ではいつも不安で仕方ないので、いろいろなセミナーに顔を出したり、勉強したりを繰り返すのです。
2.現場での経験がすべて
周りにはうまくいくわけないだろうと言う人もいるでしょうが、経験していない人の話は参考にはなるかもしれませんが真実ではありません。
戦争に行って生き延びてきた人から話を聞くのと、軍事評論家から話を聞くのとでは全然違うでしょう。
本当に命がかかっているとしたら、どちらの話を聞きますか?
現場での経験がすべてです。
実践を経験した歴戦の達人から素直に学びましょう。
3.現代医学の知識は必要に応じて学べばいい
回復法とは今のこの場の情報を基に、人間の生理現象を応用して痛みなどを取り、元へ戻すという作業です。
医学的知識があるに越したことはありませんが、なくても問題ありません。
「こういう刺激を与えると、こういう風に脳が反応して、何とか筋が緊張して・・・」ということを、知識として勉強することはいいことですが、それを現場へ持っていき、85歳のおばあさんに言うのはどうでしょう。
そのおばあさんが「嫁姑問題で悩んでいるのよ。」と言った時に、少しでもその状況を察して話を聞き「心が痛んで身体が緊張している状態があるでしょう。そういう時はこう考えたらいいよ。」と言うことで「先生に言ったように考えたら体がすごく楽だったわ。」となるのとではどちらがいいでしょうか。
言葉は聴覚ですから、これも五感による作用のひとつです。
4.生きている人間のその場の痛みを解消する
例えば、今動いてダンスしている人のレントゲン撮ったり、MRIを撮ったりすることはできません。
皆さんの身体は1分1秒違います。
病院に行くと、今痛くて悪い状態なのにも関わらず、たいてい検査結果は3日後や一週間後になってしまいます。
それでは、検査が出る頃には全く別人のような身体になっている可能性があります。
今は人間の身体を情報化してコンピューターに蓄積し、それを利用する世の中です。
現代医学でも、「3日前の情報はこうでした。」ということをしているのです。
検査結果が出た後に「これはこういう結果で痛かったのでしょうね。」と言われても、「でも3日前よりはいいですよ。」ということも多々あります。
勿論それが必要な場合もありますが、今痛いという人に「3日後に来てください。」と言うより「今この場で痛みを取りましょう。」と言う方がいいでしょう。
しかし、ただ痛みという現象そのものを見るだけではいけません。
人間は言語を理解して自分の中に落とし込み、それを情報として利用する動物です。
ひどい場合は言葉によって死んでしまうこともあるのです。
例えば癌の権威の先生に「あなたは癌です。末期で一週間で死にますよ。」と言われたらどうでしょうか?
翌日嘘だといわれても、その衝撃は体に残ります。
言葉、つまり音で体を壊しているのです。
別れた夫婦に話を聞いても、実際に「夫に暴力があった。」と言う方もいますが、それ以上に「ああいう風に言わなくても。」「あの言葉だけは・・・。」と言う方が多いものです。
実際の痛みは忘れますが、言葉による衝撃は残ります。
また人間関係の悩みによりあちこちに痛みが出ることもあれば、怪我の痛みによる不快さが自分の精神を傷つけ、ますます痛みが増幅されることもあります。
現場で痛みを持っている人の根底はそこであり、生きた人間のその場の痛みというものです。
5.理論を誰にでも説明できること
年齢、性別、環境、職場環境に合わせたコミュニケーションをとり、しっかりと伝達できることが大切です。
30歳の人が80歳の人にはなれませんが、80歳の人と多く接することでどういう考えを持っているかを知ることはできます。
そのために、自分に祖父母がいれば付き合って友達の話を聞き、いなければ老人ホームや老人会に行ってみましょう。
彼らは同じ年代の人と話すことが多いので、若い人が「話を聞かせて。」と行けば、喜んで話をしてくれるはずです。
特におばあさんの話は喜んで聞きに行くべきです。
おばあさん理論というものによると、女性が閉経後も長生きするのは社会生活を営む上で自分の経験を子孫に伝えるという役目があるためだそうです。
家庭や健康などいろいろなものを女性の視点で見て、人間を繁栄させてきた知識を聞くことはたいへん勉強になります。
同じように、子供のいない人は子供の集まるところに行ってみましょう。
6.ひとつひとつの出会いに感謝する
人間は直系だけでも10代さかのぼると、ご先祖様は1024人になるそうです。
偶然自分の両親であるその男女が出会わなければ今の自分はなく、仮に彼らが出会ったとしても、何億もの精子のうちのひとつが受精し、遺伝子レベルで考えるとさらに凄い確率で一人の人間として生まれたのです。
一人の患者さんを喜ばせればその親やご先祖様が喜ぶと考えれば、一つ一つの出会いに感謝する気持ちが生まれてきませんか?
感謝の気持ちがあるからこそ、人同士のネットワークが発達し、それを通じて人間は繁栄してきたのです。
感謝の気持ちは精神論でも哲学でもなく、理論そのものなのです。
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