回復整体・経営・伝達(コミュニケーション)プログラム
前の記事「整体師は職人としての目線と経営者としての目線が必要その1」
目次
■地域性の把握から営業日を決める
■業種としてはサービス業だが指導者の目線を忘れずに
1.営業日を決める
例えば、工業地帯にぽつっと施術所があり、夕方から出てくる方が多いようなら、午前中は休みにして、午後から夜までやるというような形態もいいでしょう。
ただ休日に営業する場合には、家族の同意と協力が必要です。
特に未成年のお子様がいる家庭では、夫婦揃って仕事をして家族を顧みないようなことがあると、必ず誰かがストレスを背負い込むことになります。
そしてそれを押さえ込んでしまうと、お子さんが「私を見てよ。」という思いから身体を壊してしまうようなことが起こります。
営業形態によっては、家族間で十分に理解を得ないと、最終的に問題が起こって自分の身に跳ね返ってきます。
休日に営業する場合には、ここまでトータルして考える必要があるのです。
休みに営業周りをしたら代休取らなければいけませんし、休みと決めた日に「一人だけやってよ。」と言われても施術しないようにしてください。
一週間に一回は休みをちゃんと決めて必ず休まなければいけませんが、勝手に決めずに家族で話しあった上で決めてください。
家族の協力がないと絶対にいい営業はできません。
帰る場所があるからいい仕事ができるのです。
温かい家庭に帰って、自分自身が癒される環境を作ることも大事です。
まず自分自身を省みて、家族の状況を見てください。
私たちは何人もの先生方から相談を受けますが、うまくいっている人といっていない人を見るとうまくいっている人は家庭が円満です。
うまくいっていない先生ほど営業日数が多く、繁盛している先生ほどよく休んでいるものです。
毎日のように仕事をしてしまうと家族サービスもできず、家庭の中に不満ができ、家に帰りたくなくなり、いい仕事ができなくなるという悪循環に陥ります。
私も営業日数は月18日前後でした。
しかも水曜日と土曜日は半日でしたので、休みの方が多いくらいでした。
節目節目で区切りをつけ、楽しみを持ったりいろいろな経験をしたりすることが、次の仕事をより良いものにすることにつながります。
それができるのは定めた施術所のルールを患者さんに守ってもらい、また自分も患者さんに対応する際きちっとルールを守ることで、予約を枠の中に整然ととることができるためです。
一日に30人の予約をかためてとるテクニックがある人と、患者さんのわがままに振り回されて30人の予約を一週間にばらしてしかとることができない人とでは、当然月にすると施術人数に違いがでてきますし、相手の回復率も変わってきます。
その日の痛みが取れ、経過が順調に進むはずの人でも、その人のわがままで次の施術を遅らせてしまっては痛み自体を完全に取ることはできません。
予約の取りかたは自分のためというよりは、相手のためであるのです。
ですから地域の実情を見て営業日を決め、しっかりルール付けすることは非常に大事なことなのです。
2.健康指導者
前にも述べましたが、私たちは職業的にはサービス業になるものの、通常のサービス業ではありません。
私たちの仕事のやり方は、教師やスポーツの監督やコーチのような指導者です。
健康を取り戻してもらう為に、相手に必要な情報を与える指導者なのです。
ですから、むやみに頭を下げたりすると、相手は「この人にはお金を払っているのだからやるのは当然だ」という意識になり言う事を聞かなくなります。
学校であれば、ルールがなく、教師が教師であるという毅然とした態度ができていないところは、学級崩壊しています。
規律がない施術所は、患者さんのためにはなりません。
取り決めをしっかりせず、相手の「じゃあ次の予約を10日後にしてよ。」といういい加減な要求の言いなりになることで、相手の痛みがさらに増したら誰の責任になるのでしょうか。
予約をしっかり取れなかった施術者にも責任があります。
指導する上で、自分はいつも見られているのだという目線を持つことが大事です。
健康を指導する上では、五感に作用して悪く判断されたりするような趣味思考は隠せるものは隠した方がいいでしょう。
タバコは最もダメです。
私たちは、五感から入る情報をインプット、アウトプットすることが、この回復法の柱の部分だと考えています。
タバコ臭さが相手の嗅覚を刺激して、どういう反応が起きるか考えてください。
タバコを吸わない女性にタバコの匂いをかがせ、どういう反応をするかを見たらおそらく吸えなくなるでしょう。
タバコを吸うことが悪いとは言いませんが、吸った匂いを相手に撒き散らすのは職業の観点からいえばマイナスです。
香水も同じです。
皆が好きな香りはなかなかありません。
またお酒や食べ物についても同じで、二日酔いの匂いやにんにくの匂いをぷんぷんさせて施術されたら不快でしょう。
そういうものに最低限注意し、相手の嗅覚に刺激を与えないようにしなければなりません。
匂いや雰囲気、言葉などに配慮した上で、指導者という目線で言うべきことはちゃんと言わなければならないのです。
3.品行と品性
ただ、私たちも先生方も非のうちどころのない仏様のような人だというわけではありません。
では、企業家としての品行と品性とは何でしょう。
品行と品性が両方あるのに越したことはありませんが、スポーツでも何でも一流の方や成功者をみると、品行が悪くても品性がある人が成功しています。
例えば一流のスポーツ選手や芸能人の中には、異性関係に問題があったり、スキャンダルが多かったりと、品行が悪い人でもやるべき仕事に対する品性というのはピカイチのものを持っていることがあります。
仕事をする上で、品行が良くて品性がないというのは悪いそうです。
行いはたいへんいいことをしているけれど、最後の詰めの部分でなにかいやらしいことをやっている印象のある人は信用されません。
たまに暴力事件などを起すものの、仕事に対する品性が一流だったレスラーの力道山が国民に与えた影響はとても大きいものでした。
品行と品性、両方あることに越したことはありませんが、仕事に対する品性は持っていてください。
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