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活気はあったけど、かなり賑やかな整体院だったと思います
地域の人たちはそんな私たち夫婦の一生懸命働く姿を見て、共感してくれたのです。
当時の私の家族構成は夫婦と生まれて半年の長女の3人でした。
2年後次女が生まれ、若夫婦と幼い娘2人の4人家族でこの建物(マイホームと扉1つ隔てた一軒家)に住んでいました。
途中から犬が3匹(外に大型犬2匹、小型室内犬1匹)も加わりました。
ここまで説明すると想像いただけると思いますが、幼い娘たちの泣き声や姉妹喧嘩、そして犬の鳴き声、さらには室内犬が乱入し絨毯に粗相をしてしまったり…
それはもう騒々しい治療院だったと思います。
当時はこの騒々しさが気になって仕方がありませんでした。
患者さんに迷惑がかかる。やかましい騒々しいと思われているのではないか?
真剣に仕事をしている私にとっては気が気ではないことでした。
妻はというと幼い娘2人の育児と家事のすべてをこなしながら、整体の施術、受付などもこなしていました。
それだけではなく、整体院を開業した地域は旧来からの住宅地であるため、寄合や子供会の活動なども盛んに行われていたので仕事の合間に参加していました。
ではなぜこのような環境で私たち夫婦の整体院は受け入れられたのでしょうか?
実はこの騒がしくあわただしい環境が役立っていたのです。
地域の「お母さん」が私たちを助けてくれた
当時、私たちの整体院に通院される方の比率は女性が7~8割を占めていました。
さらに女性の年代は50代から70代の家庭に入れば、いわゆるお母さんといわれる年代の方が非常に多く通院されていました。
当時私たち夫婦が整体院を開業したのは20代後半です。
この年代の女性たちはちょうど私たちの母親もしくは祖母にあたる女性たちでした。
さて、整体を開業していた時夫婦でもちょっとした役割分担がありました。
私は来院されてくる患者さんの不具合に技術的に対応すること。
これは整体にとって当たり前のことですが、徹底的に技術を磨き商品としてこれを提供することにこだわりました。
妻は接客担当として仕事をしていました。
(開業した当初は家事育児のため時間の都合により、特定の患者さんだけを対応していました。)
多くの女性の患者さんは、そんな私たちの日常をほほえましく見守っていてくれたに違いありません。
きっと私たち家族を通して自分たちの昔の姿を重ね合わせてくださったのでしょう。
妻に子育てのアドバイスをくださったり、娘たちがちょこまかと施術所に入ってくると頭をなでながら話しかけてくださいました。
中には娘たちに会うのが楽しみで、毎回お土産を持って来てくださる方も少なくありませんでした。また、近所に農家の方も多く獲れたての野菜をいただいたりしました。
私たち夫婦も役割分担こそありましたが、母親世代の患者さんのアドバイスに真剣に耳を傾けていたものです。
整体で不調を取り除くという役割がありましたが、私たち夫婦は来院される方から人生の先輩としてのお話を伺うことができたのです。
若い夫婦と地域の女性(50代から70代の)どの繋がり、関係性が非常に深いものとなっていました。
「変わった整体院」が地域のハブとしての役割を担っていた
当時を思い起こすと「地域のハブ」としての役割も担っていました。
来院される方々の困りごと相談に乗ることも少なくありませんでした。
私たち夫婦は元警察の職員でしたから 、ある意味困りごと相談というのは得意分野だったのかもしれません。
警察官警察官の時交番勤務も経験しました。
交番の仕事の多くは一般の方々の困りごと相談と言ってもいいかもしれません。
法律的な相談ももちろんありましたが、 「家の中にヘビがいる」 、 「隣の夫婦が大声で喧嘩している」 、 「年頃の息子が働かないで困っている」などなど…
警察の職務とはい一見関係の無いような相談も非常に多かったです。
とはいってもなんらかの回答出さなければいけません。
こんな相談は〇〇に相談すれば良い。
こんな時はどこどこに行けば良い。
と言うように、相談に乗った時にどのような対応すればよいかという事はお手のものでした。
また、通院される患者さん同士のつながりも生かされました。
一般の方が来院されると言っても世の中様々な知識をお持ちの方がいます。
困りごと相談とこの繋がりを結びつけ、役立つ情報として発信することもできました。
例えば、「世間話の中で家の〇〇が壊れてしまって。 」
と言うような会話になれば 、「それでしたら患者さんの〇〇さんが良い仕事をしてくれますよ。」
こんな感じでお互いをつなげるような話もしました。
あそこの整体の若夫婦は整体以外にもいろんな相談に乗ってくれるよ…
(まぁ、主に話を聞き相談に乗ったのは妻でしたが…
私は後から今日こんな話があったよと端から又聞きで話を聞いていました。
そうした話は9本も仕事が終わった午後9時過ぎ、晩酌をしながら話し合ったものです。笑)
そんな噂が広がったのでしょう、多くの方が口コミで来院来てくださいました。
もちろんご自身の健康のためにみなさん来院されるのですが、ついでにと言っては様々な相談事を持ちかけてくださいました。
ときには仕事の時間外に電話があり、こんなことが困っているんですが…
こんな時間電話?なんてこともありました。
正直な話当時はこのような事を好き好んでやっていたわけではなく、一生懸命だったからこそ自然にできていたのだと思います。
今思えばこれらの対応をしたからこそ、地域の信頼を得られたのだと思います。
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