回復整体・経営・伝達(コミュニケーション)プログラム
前回の記事「整体師は職人としての目線と経営者としての目線が必要その2」
目次
■独立開業すれば既に経営者である
■経営の理念は施術所と地域との存在意義の共有である
1.理念を持つこと
将来のビジョンをイメージして理念を持つということは、大企業に限ったことではありません。
自分の施術所の理念というものは、先程言ったルールに繋がります。
どういう考えで施術所を運営するのかという柱の部分です。
それがないと規律の部分があやふやになってしまいます。
例を挙げると、父親や教師が厳しさを持って規律をつけている家庭や学校はしっかりしています。
最近の私立学校の人気もそのためです。
私立の学校は独自性を出し、厳しい決まりを持ち、学ぶ方がそれに従っています。
しっかりした柱がないと、拠り所がなく、自分のしていることが間違っているかどうか規律と照らし合わせることもできません。
今、日本自体にしっかりした規律がなく、若者が迷い、困っています。
そのために変な団体に入ったり、暴走族や暴力団に入ったりしてしまうのです。
ワタミではアルバイトの面接で夢を語らない人を採用しないという決まりがあるそうです。
アルバイトに来る若者に夢を持ってもらいたいという社長の思いから、独自の規律があり、それを柱にしてアルバイトたちは働き、世の中に巣立っていくのです。
2.サラリーマン意識を早く払拭すること
サラリーマンから起業された先生も多いですが、十数年ずっと給料を貰ってきたので、開業しても給料をもらえるような意識がどこかにあるのでしょう。
しかし、自分で起業した限りは誰も給料をくれませんから、蓄えがなくなったらそれで終わりです。
大企業にいた方も、子会社の社長をしていた方も、もうその看板はなくなりますから同じ意識でやっていてはいけません。
色々な経験を持っていても、謙虚に社会に接しないと何の役にも立ちません。
給料はもらえませんが、逆に言えば自分が動いた分だけお金になるということです。
そのためにはいつもアンテナを高くし、情報をたくさん得ることです。
いろいろな所から情報を得る努力をしないと、絶対に進歩はありません。
3.本を読むこと
いろいろなジャンルの本を読んで知識を蓄えることで、いろいろな人と話せるようになります。
私たちは様々なタイプの患者さんを相手にしますし、商工会や市役所などいろいろなところへ行けば行くほど人脈ができますから、そういう人たちと関わる為にも多くの知識を頭に入れておかなければなりません。
近所のおじいちゃんおばあちゃんばかりを相手にしているのではありません。
一方でおじいちゃんおばあちゃんの相手ができるように、そのための知識も持たなくてはいけません。
口コミのためには、幅広い知識が必要です。
そのためは本を読むことが一番です。
インターネットで情報を仕入れてもいいですが、信憑性があるかないかわかりません。
ひとつの本を読んでそれだけを信用するのも不安ですから、同じジャンルの本を5冊程読み、同じことを言っていれば、その情報には信憑性があると考えられます。
時には本屋で、キャッチコピーや目次、あらすじだけを立ち読みしてみてもいいでしょう。
4.将来のビジョンをイメージする
3年後のイメージを聞いたとき、サラリーマンであれば課長になるというような答えが一般的に返ってきますが、経営者ならより具体的に大きな目標を持ってください。
家を建てたい、家族旅行に行きたいという具体的な目的があったほうがいいでしょう。
その目的に向かって今年の目標を決めるのです。
大きい会社でも自分の会社が儲かればいいという考えの会社はつぶれていますし、社会的理念が確立した会社は、世間が良く、自社が良く、顧客が良くなるよう、様々なことをしています。
それが出来てこないと、今の世の中会社はなかなか存続できません。
これは小さな会社であろうと個人経営であろうと同じです。
施術所経営の価値や、施術をすることの社会的意味、施術者としての行動原則が必要です。
自分自身の施術所がちゃんとした理念を持って行動し、その行動を何らかの地域社会に役立てていくことです。
ただ、ボランティアは自分自身が経済的に自立していることが前提です。
受付の人やスタッフを雇うようになったら、会社や家族、スタッフと施術所の存在する意義を共有してください。
繰り返し繰り返し耳にたこができるくらい言えば、だんだん腑に落ちてきます。
経営理念やビジョンをしっかり描き、意義がしっかりしていれば、何をするにしても社員や家族のモチベーションが上がります。
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