施術技術の良し悪しの判断は相手がすることである

回復整体・経営・伝達(コミュニケーション)プログラム

前回の記事「整体師はどんなときも患者さんに合わせることが必要」

■自己中心的な自慢はしない
■施術家自身がどんなにすごい技術を持っているか・・・ということを自慢しない
■患者さんに簡単にこの施術を理解してもらうことが大切


1.自己中心的な自慢はしない

「この技術はすごいですよ。」「こんな症状やあんな症状も取れますよ。」という話を患者さんにすることは、逆に自分の首をしめているようなものです。

誰もそんな自慢話を聞きたくはありません。

オタクの気がある人ほど、技の説明に入ってしまうので気をつけましょう。

「○○法というものがあり、これはこういう症状に対してこういう筋肉に刺激を与え・・・」という話をする人がたくさんいます。

80歳くらいのおばあちゃんにまでそういう話をする人がいますが、それは自分に酔っているだけです。

専門家ぶれば専門家ぶるほど、いけません。

 

秘めたるものがあるという風に見られたほうがいいですし、「この先生は、分かりやすい説明をしてくれる。」と思われた方がいいのです。

もちろん講釈が大好きな方にはそういう話をしてあげればいいので、人を見て話をしましょう。

自分で自慢話や技術自慢するのではなく、相手に「ここ行って痛みがとれたよ。」と言ってもらえるようになってください。

チラシも同様に、療法についての説明はあまり長く書かない方がいいでしょう。

自分の地域に帰って同業者のチラシを見てもらえばわかりますが、本当に共通しています。

 

自己中心的で、自慢話ばかりで、「こんな症状もあんな症状もとれます。ぜひ一度お越し下さい。」というようなことが書いてありますが、それでは今は誰も来ません。

そうではなく、地域があって自分がいるという広告の打ち方をすれば絶対来ます。

地域の皆さんがバックアップしてくれます。

自分が何故治療家になったかということを綺麗にアピールしなければいけません。

それには自分の物語を作り、まず自分自身をアピールして知ってもらい、相手の共感を得ることです。

 

先生方が何か症状があって、どこに行っても痛みが取れないから民間療法に任せようと言う時にどう考えるか、患者さんの視点で考えてみてください。

先生方の中には療術業を職業として考えた時に、どんなものかを知るために施術所に行ったことのある人は多くいますが、職業として考える前にどこか痛いところがあって施術所に通ったことがある人は意外と少ないようです。

自分が5千円、6千円払って施術に行ったことがない人に限って、自分本位のチラシをうったり自分本位の宣伝をしたりしてしまうのです。

自分が施術に行きたいと思った時には、何を基準に考えるでしょうか。

先生がどんな人なのか、優しいのか怖そうなのか、女性か男性か、年はいくつかということを考えないでしょうか。

自分が初めて施術に行く場合のことを、まず考えましょう。

 

技術は大切ですが、単に技術だけでなく、不安が取れなければ施術には行きません。

評判が良くて、実際に本人も優しくて、その上で技術が上だということで行くのです。

チラシを作り、他人にそう伝えてもらえるような仕組みを作りましょう。

自慢ばかりしているとそういう話はしてくれません。

特に技の自慢や素人がわからない理論の話はしないでください。

これは本当に口をすっぱくしていいたいことです。

 

いろいろな経験をしてイメージを働かせ、本を読んだり人と会ったりしてそれぞれの年齢、性別、環境に合わせた情報を仕入れていつでも話せるようにしておいてください。

そういう勉強をしながら相手の目線に立って、理論的なことや技術的なことを噛み砕いて説明できるようにするのです。

小学生が来たら、「学校でこういうことがあるよね。だからこうやってやってはいけないんだよ。こうした方がいいんだよ。」と小学生にとってわかりやすい例え話します。

80くらいの方が来るのであれば、耳も遠いでしょうから大きな声で話さなければいけませんし、難しいことがわからないからゆっくり話をし、相手の話もゆっくり聞いてあげます。

相手がわかっているつもりでぺらぺら話す方がいますが、そのおばあちゃんはもう来ないでしょう。

高齢の人ほど優しくしてくれる先生の所にしか来ません。

 

冷たい先生の所には絶対に来ません。

同じように、主婦なら主婦の日常の大変さがわかった上で、主婦の経験の中で例え話をし、男性でビジネスマンであるならそういう話題から話を始めます。

要するに人間力を高めるということです。

技を自慢する先生というのは、その先生に問題があるだけではないと思っています。

その先生が通った学校でそういう風に教えられたからそうなるだけなので、学校側にも責任の一端はあります。

学校側としても技術だけ教えている方が楽ですので、だいたい十把一絡げに共通したことを教えています。

 

それに対し、私たちは十人十色の話をし、それぞれに合わせた心理に近いことを伝えているのですが、それでは学校として収入にならず大変なのです。

そのためたいていの学校では、技術を一から十まで一通り教え、あとは話を聞いて帰しなさいということしか言わないのです。

私たちが他のセミナーを受けても「それで良くなるのかな。」とずっと疑問に感じていました。

 

私たちは経験上の話をしていますから、私たちの言うことを実践して100%うまく行くとは限りませんが、かなりの確率でうまくいくでしょう。

整体師になりたいと言う方に言いたいのは、HPで「あんな技あるよ。」「こんな技あるよ。」という学校が一番怪しいということです。

「さあ、技をやります。」というと皆さん目が輝きますが、根底がないといけません。

もちろん触って経験を積み重ねていかなければ私たちのようにはできませんが、将来こういうことが出来るようになるためにはこの根底の部分が非常に重要で、ただ毎日技術バカみたいに触るだけでは上手くできるようにはなりません。

2.患者さんに簡単にこの施術を理解してもらうことが大切

上で述べたような技術の自慢ではなく、相手の目線で自分の施術をアピールしてもらいましょう。

「あそこはこういうことをやって、こういうことだから悪かったところが良くなったんだよ。あそこの先生いいよ。」と言う風にアピールしてもらう工夫をしてください。

そのために、自分の視線をはずして、客観的に分析します。

相手の立場に立って説明してあげれば、相手も説明したことをそのまま他の人に伝えます。

子供でも大人でもその人の目線に合わせて説明することで、口コミする際に説明するためのいいモデルになります。

難しい技術の自慢をしただけでは、他の人にまで伝わりません。

 

そして、特に回復した患者さんがまた不調になったときに、来院してもらうための工夫をします。

一旦痛みがとれて体が楽になるというのはプラスの感情で、気持ちがいいイメージですから、また痛くなったときに「あそこで取れたな。」と思い出すはずです。

回復した不調者が、また不調にならないとは限らないので、そのときに思い出してもらう工夫をしましょう。

ホームページ、チラシ等の宣伝も常に相手の目線で評価してもらうことです。

 

次の記事「常に日々の施術の見直しをすること」


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