⑥手組ゆらし運動回復法(仰臥位コアテクニック回復法手順~仰向け~)

他のCTC技法解説は以下を参照ください。

回復整体における「骨盤調整法」コアテクニック技法理論解説

①三点軽圧回復整体(伏臥位コアテクニック回復整体手順解説~うつぶせ~)

②開脚骨盤調整回法/足首ゆらし(伏臥位CTC回復整体手順解説~うつぶせ~)

③開脚運動回復整体/腰・肩・上腕・首(伏臥位CTC回復整体手順解説~うつぶせ~)

④伏臥位両下肢ゆらし回復整体(伏臥位CTC回復整体手順解説~うつぶせ~)

⑤腰背部膝入れゆらし回復整体(仰臥位コアテクニック回復整体手順~仰向け~)


2.仰臥位コアテクニック回復整体手順(仰向)

⑥手組ゆらし運動回復整体(肩部・頚椎・胸部・上背部各周辺)

(「手組ゆらし運動回復法」は7分45秒から)

手組ゆらし運動回復整体は、上半身における様々な痛み・疲労を解消し、関節の可動範囲を広げることができる応用範囲の広い回復整体である。

この回復整体は施術者と相手の信頼関係が大きなポイントであり、双方がリラックスした状態がその効果を高める働きをする。

これまでの手法同様、相手の脳が危険を感じず、安心・安全な情報として入力されれば、この手法のみで様々な不調が改善される。

 

この回復整体は相手が仰臥位の際、リラックスした状態で両掌を軽く組み合わせ、前方に腕を上げある体勢をとる。

相手にゆっくりと左右に動作するように指示し、相手の動きを阻害しないよう細心の注意をしながら相手の動きに合わせて施術を行う。

この手法の利点は、両掌を前方に軽く上げることで床に接している上背部の筋肉の緊張を解消し、同時に施術者の五指により肩部・頚椎・胸部各周辺の連動した筋肉群に対し、不必要な緊張を解消するものである。

 

これまでの回復整体同様、ゆらしの刺激は、初速に充分気をつけ、決して無理な力を加えず、少しずつ動作させ、相手が心地よいと思える範囲の刺激で行う。

 

この手法のポイントは、相手が左右にゆらし動作を行う際、施術者が相手の動作より、ほんの少し早めに左右に動作の補助を行うことである。

相手の動作より施術者の動作が遅れる場合、その動作を邪魔することになり、安心な刺激とならないからである。

施術の際は、相手の左右の腕の動きと、反対側の施術者の五指の動作を同時にコントロールすることに心掛ける。

この回復整体を行うことで、全身の様々な部位に以下の不調が原因である、


■上背部の筋肉の不必要な緊張
■仰臥位で静止又は動作している際の上背部の痛み
■一部の四十肩・五十肩の痛み、肩部周辺の疲労・可動不良
■触ると痛いなどの恐怖感および筋肉の痛み
■相手の身体に触れている部位の筋肉痛
■胸部周辺の緊張・呼吸に関する不具合


等の回復が見込める。

上記のほかにも様々な症状が改善される。

 

ア)施術者は腰背部膝入れゆらし回復整体終了後、相手の上肢側に移動し、写真①のように相手に両掌を組んでもらい、両腕を前方に軽く突き出してもらうよう指示する。

 

イ)その際、施術者は相手の組んだ両掌を写真のように軽く包み込むように保持する。(写真①、②参照)

 

ウ)相手にゆっくりと左右に動作するように指示し、ゆらし動作を始める。

 

エ)写真②のように施術者は相手の両掌を保持している手とは反対側の五指を使い、頸椎周辺からゆらし動作と同時に微圧をかけていく。
頸椎周辺にあっては敏感な部位なので微圧で行う。
五指の微圧は必ずゆらし動作が一往復以上行うまで他の部位に移動しないこと。

 

オ)写真③のように腕を左右にゆっくりとゆらしながら更に僧帽筋周辺を行う。
僧帽筋周辺にあっては軽圧または微圧で行う。

 

カ)写真④のように腕を左右にゆっくりとゆらしながら胸、鎖骨周辺を行う。
胸、鎖骨周辺は微圧で行う。胸、鎖骨周辺を行う際は、相手の状況に応じて相手の腕を下げ、ひじを曲げた状態で行っても良い。

 

キ)写真⑤のように腕を左右にゆっくりとゆらしながら三角筋節周辺を行う。
三角筋周辺は軽圧、または微圧で行う。

 

ク)写真⑥のように腕を左右にゆっくりとゆらしながら肩甲骨周辺を行う。
肩甲骨周辺にあっては軽圧、または微圧で行う。

 

ケ)ゆらし動作は、これまで同様、初速を無理にかけようとせず、身体中の筋肉の連動を意識して、流れに逆らわずゆっくりとした動作を心がける。

 

コ)ゆらし動作は、相手の意思によるゆらしとなるため、動作のスピードが速すぎる場合や、乱暴な場合はその都度、ゆっくりと、安全な動作になるよう指示すること。

 

サ)頸椎周辺における動作は、特に慎重に行う。腕が左右にゆれる際、症状によっては不快な刺激となる可能性もある。
その都度相手の五感からの情報を読み取りながら行うこと。

 

シ)どのような場合も、各関節の自然な動きに対応して無理なく行うこと。
決して力任せに相手の自然な動きを無視邪魔してはならない。

 

ス)ゆらし動作の際、軽圧または微圧を行う両手の動きは常にリズミカルで連動するように気を配ること。決してちぐはぐな動きにならないように注意する。
どのような方向にゆれが増幅していくか、五感のうち、視覚と触角を研ぎ澄ませてゆらしの感覚をつかむこと。
このとき時も相手に痛みや不具合がないか、常に確認して作業する。

 

セ)終了の際は、急に動作を停止せず、緩やかに止めるように心がける。
吸気にてゆっくりと保持していた五指を開放する。

 

ソ)施術者の保持していた掌を解放後、相手に組んでいた両掌を開放してもらい、両腕を下ろしてもらうよう指示する。

 

タ)全てが終了後、問診の際の痛み、不具合が解消したか必要な検査及び、体感上の変化を相手とともに確認する。


①写真の姿勢をとり相手の両手を包み込むように保持


②腕を左右にゆっくりとゆらしながら頚椎周辺から行う


③腕を左右にゆっくりとゆらしながら僧帽筋周辺を行う


④腕を左右にゆっくりとゆらしながら胸、鎖骨周辺を行う


⑤腕を左右にゆっくりとゆらしながら三角筋節周辺を行う


⑥腕を左右にゆっくりとゆらしながら肩甲骨周辺を行う

⑥膝曲げ体幹ゆらし牽引回復整体 ※ 快福枕使用につづく。


 

 


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